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3年苦しんだ更年期障害による右顔面の不調

のぼせと眼瞼下垂、耳鳴り、頭痛、お腹にガスがたまるなど多くの症状が改善した

40代女性
主訴
右顔面の引き攣れとのぼせ
来院に至った経緯

今から約3年前、それまでは感じたことのなかった突然の激しい「のぼせ」に襲われるようになり、不安を覚えて婦人科を受診した。

更年期障害との診断を受け、医師の指示に従って薬物療法をスタートした。

日常生活でも意識的に運動を取り入れるなど、本人なりに対策を講じてきたが、状態は好転せず、むしろ症状は年々悪化の一途をたどる形となっていた。

さらに、初期ののぼせだけでなく、身体のあちこちに新たな不調が現れ始めた。

右のまぶたが下がってくる眼瞼下垂や顔面の痙攣、頭皮がパンパンに突っ張るような浮腫み、手足の激しい末端冷え性に加え、足全体のむくみや、夜中に激痛で目が覚めるほどの下腿の引き攣れに悩まされるようになった。

それだけに留まらず、不快な耳鳴り、便秘と下痢を数日おきに繰り返す不安定な便通、さらには右側の乳腺炎を繰り返し引き起こし、心身ともに休まる暇がなく、普通の日常生活を送ることすら困難なほどになっていった。

 

少しでも楽になりたい一心で、知人から勧められた鍼灸院やマッサージ店にも熱心に通ったが、施術を受けた直後はわずかに和らぐものの、すぐに元の状態に戻ってしまった。

一進一退の繰り返しで、一時は「もうこの年齢だし、治らないのではないか」と諦めの境地に達していた。

しかし、どうしても諦めきれず、YouTubeで更年期障害の改善策を模索していた際、塩川満章先生によるカイロプラクティックの動画に出会い、骨格や神経のバランスを整えることで身体を根本から変えていくアプローチに感銘を受けた。

「これなら私の深い悩みも解決できるかもしれない、ぜひ一度施術を受けてみたい」という思いを抱き、インターネットで塩川先生の系譜を引く専門院を探し、当院を見つけ出し、最後の希望を託す気持ちで当院へ来院された。

初診の状態
  • 01

    右耳介上方

  • 02

    後頭部スポンジ状の浮腫

  • 03

    右腸骨くぼんだ浮腫

経過と内容

初検時、顔面紅潮と右眼瞼痙攣がみられ、体表温度検査では上部頸椎、腰部、骨盤部に反応がみられた。後頭部、右仙腸関節部くぼんだ浮腫、右胸鎖乳突筋過緊張および圧痛がみられ、頸椎1番、腰椎3番、右の腸骨に関節の運動制限がみられた。

 

初期集中として週2回のケア提案をしたが、仕事の関係で週1回が限界であるとのことで、週1回のケアで開始した。また3ヶ月後には遠方に引越すことが決まっておりその中でケアをお願いしたいとのことであった。

 

4週目(4回目のアジャストメント)では、右頭重症状がなくなり頭皮の浮腫みがなくなり、頭皮の感覚の左右差がなくなった。睡眠も質もよくなり眠りが深くなったと喜んだ。

 

7週目(6回目のアジャストメント)では、のぼせ症状が改善し右眼瞼痙攣がほぼ消失した。顔の症状が改善した為か、肩の張りと右胸部(乳腺の腫脹感)が気になるようになる。

 

10週目(8回目のアジャストメント)では、腰部の重だるさが残存するも、お腹にガスが溜まらなくなり、足の冷えも改善し日常生活に支障がなくなったと喜ばれた。

 

12週目(10回目のアジャストメント)右上半身の症状は改善、腰部の経度緊張を訴える程度の状態であった。

 

来院時の症状は大分軽減しており、その後継続したケアを希望されていたが、遠方へ引越しが決まっていたため、カイロプラクティックを受けることができる先生を紹介し引き継がせていただいた。


考察

本症例は、更年期障害と診断され、薬物療法や手技療法を継続しても改善がみられず、のぼせをはじめ、右眼瞼下垂や眼瞼の痙攣、末端の冷え、便秘と下痢の繰り返しなど、多彩な症状によって日常生活に支障をきたしていた症例である。

 

更年期障害では、卵巣機能の低下によるエストロゲン分泌低下に伴い自律神経のバランスが乱れやすくなることが知られている。本症例でも、顔面の紅潮やのぼせ、末端の冷え、消化器症状など、自律神経機能の乱れを示唆する症状が全身に認められた。また、症状が右上半身に集中していたことも、本症例の特徴の一つであった。

 

5つの検査を総合的に評価した結果、上部頸椎および骨盤部にサブラクセーション(根本原因)が確認された。これらの部位はいずれも副交感神経支配の領域であり、自律神経機能と深く関わる部位であることから、これらを中心にアジャストメントを行った。

経過をみると、上部頸椎へのアジャストメント後には、のぼせや右眼瞼下垂の改善がみられた。また、骨盤部へのアジャストメント後には、腹部の張りや便通、下肢の冷えにも変化が認められた。これらの経過から、副交感神経支配領域へのアプローチによって自律神経のバランスが整い、全身の症状改善につながった可能性が考えられる。

 

本症例では、更年期障害という診断名だけで症状を捉えるのではなく、5つの検査を通して身体全体の神経機能を評価し、サブラクセーションを特定したことが改善につながったものと考えられた。改めて、症状だけではなく、検査に基づいて根本原因を評価することの重要性を再認識した症例であった。

香山 大樹

執筆者カイロプラクティック院 鶴沢香山 大樹

千葉県千葉市出身。柔道整復師、鍼灸師、マッサージ師の資格を取得、整形外科、接骨院の勤務を経て、2008年6月に開業、外傷やリハビリを中心に勉強をしてきたが、臨床での不定愁訴への対応、根本原因へのアプローチを学ぶ為、シオカワスクールにて学びの機会を得て、カイロプラクティックの可能性に感銘を受け、現在インストラクターとして仲間とともにカイロプラクティックの素晴らしさを伝える為に従事している。

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