整体とカイロプラクティックの違いとは?
2024年3月現在、日本では未だカイロプラクティックは法制化が成されていません。法制化が成されていないということは、少し勉強するだけで「私はカイロプラクターです!」と名乗れてしまうということです。逆も同じで、週末のセミナーで1~2回勉強すれば「私は整体師です!」と名乗れてしまいます。
もちろん、これは極端な例ですが、施術を受ける患者様側も自分自身で「整体」と「カイロプラクティック」の定義をしっかりと分別する必要があります。ただ施術で骨をボキボキ鳴らすことがカイロプラクティックではありません。
カイロプラクティックは、「神経」と「脳」の専門家です。サブラクセーション(根本原因)を特定して、手技療法によって取り除き、その人が持っている自然治癒力を100%働く状態にすることを目的としています。アメリカで生まれたカイロプラクティックは、職業として確立されている「専門職」となります。
このコラムでは、「整体」と「カイロプラクティック」の明確な違いについてお伝えしていきます。
教育の基準が明確化されている
世界保健機関(WHO)の基準によれば、『カイロプラクティックを習得するには、公認の大学において最低4200時間以上の単位を取得する必要がある。』とされています。一方、整体は明確な教育基準がなく、何によって整体となるのかが定められていません。
法制化されていない日本では「整体」も「カイロプラクティック」も、どちらも民間療法となりますが、シオカワグループでは次世代のカイロプラクターを育成するため、『成長し続ける教育』という名目でスクール運営も行っております。
一人でも多くの人にカイロプラクティックの持つ無限の価値を知っていただくためには、同じシステムを実践できる正統なカイロプラクターを一人でも多く育成しなければなりません。
教育の現場に携わることができるシオカワグループのカイロプラクターは、まさに『成長し続ける教育』の名目通りに、日々研鑽を積んでいるカイロプラクティックのプロフェッショナル集団となります。
研究データが最も多い
1895年にアメリカで生まれた120年以上の歴史があるカイロプラクティックは、創始であるD・D・パーマーが解剖学や生理学の研究に何年も費やし、2代目のB・J・パーマーはさらに科学的な研究データを基に臨床データを積み上げてきました。
今日のアメリカでは、代替医療の中でカイロプラクティックが最も多く研究論文を発表しています。シオカワグループにはアメリカから常に最新の研究データが届き、教育の現場にも活かすことで、膨大な臨床データに基づいた結果に繋がるアジャストメントを提供することができます。
研究データが多いということは、それだけ科学的で根拠のある臨床データということになり、結果に繋がる施術ができるという証明でもあります。シオカワグループでは、結果にコミットしたカイロプラクティックのプロフェッショナル集団として、日々研鑽を積み数々の症例報告を出しています。
サブラクセーション(根本原因)という概念
整体との一番の違いは何ですか?と問われたときに、最も大きな違いは何かというと『サブラクセーション(根本原因)』という概念です。
サブラクセーション(根本原因)とは、骨自体の問題ではなく、椎間関節の隙間を通る神経機能に異常を起こし、骨をつなぎ支えている椎間板のショック吸収力と動きやバランスなど可動性に影響を及ぼすことを指します。
施術の違いとして、整体は骨格や筋肉など「構造面」に対して行います。一方、カイロプラクティックはサブラクセーション(根本原因)に特化した「機能面」に対してアプローチを行います。どの神経機能の問題なのか?機能亢進なのか?機能低下なのか?
シオカワグループでは、サブラクセーション(根本原因)の特定に特化した5つの検査法を用いて考察を持ってアプローチしていき、神経伝達機能を改善させ、自然治癒力が100%働く状態にしていきます。
またシオカワグループでは医師と提携してレントゲン評価も行っていきますが、骨や椎間板など構造面が変形してしまったものは固定化となります。変形してしまった構造面に対してアプローチをしているわけではなく、あくまでも神経機能などの機能面に対してのアプローチとなります。
痛みなどを感じる「感覚神経」、運動機能などの「運動神経」、そして内臓や血管など人間が意識しなくても常に動き続けるものをコントロールしている「自律神経」。これらの神経機能に対してアプローチをしているものがカイロプラクティックとなります。
人間は、精子と卵子が受精して280日間かけて人間を創り上げていきます。最初に受精した細胞が分裂して最初に創られるものが「脳」と「脊髄」です。脳は人間が形成されていく過程を知っています。神経の流れを整えて、体の情報を脳へ届けさえすれば、脳は体に起きている問題を必ず解消するチカラを持っています。
このコラムによって正しい知識を身に付けた皆様は、すでに自分の身体にとって何が大切なことなのかを理解できたと思います。ぜひ日々の健康にカイロプラクティックケアを役立ててみてください!
執筆者前田カイロプラクティック藤沢院前田 一真
1982年、神奈川県生まれ。シオカワスクール在学中から塩川カイロプラクティック治療室にて内弟子として学ぶ。塩川満章D.C.と塩川雅士D.C.に師事し、副院長まで務める。2023年に前田カイロプラクティック藤沢院を開院。一人でも多くの人にカイロプラクティックの持つ無限の価値を知っていただくため、カイロプラクターとして尽力している。またシオカワスクールでは現役講師を務めており、後任の育成にも力を入れている。