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2026.10.23

日本の女性が抱える健康課題とは?数字から見えてくる社会と身体の現状

日本の女性が抱える健康課題とは?数字から見えてくる社会と身体の現状

女性の健康について、私たちはどれくらい知っているでしょうか。

月経に伴う不調や更年期の症状など、女性の身体にはライフステージによってさまざまな変化が起こります。こうした変化は、仕事や家事、育児、スポーツなど、日々の生活にも影響することがあります。しかし、忙しさから自分のことを後回しにしたり、不調があっても周囲に相談できず、我慢を続けたりしている人もいるのではないでしょうか。

女性の健康を考えるうえでは、身体の変化だけでなく、仕事や家庭での過ごし方、社会環境にも目を向ける必要があります。実際に、女性特有の健康課題による経済的損失は、年間約3.4兆円と推計されています。女性の健康は、一人ひとりの暮らしに関わる問題であると同時に、社会全体で考えていくべき課題でもあります。

では、日本の女性はどのような課題に直面しているのでしょうか。また、私たちの身体は、日々の活動や環境の変化にどのように対応しているのでしょうか。

今回のコラムでは、日本の女性が抱える健康課題を数字から見つめ、身体の働きを支える仕組みについても考えながら、日々の健康と向き合うためのヒントを探っていきます。

■ 数字から見る、日本の女性が抱える課題

日本の女性を取り巻く環境には、どのような課題があるのでしょうか。社会や仕事、家庭、スポーツに関する数字から、現状を見ていきましょう。

世界経済フォーラムが公表した2026年のジェンダー・ギャップ指数では、日本は145か国中117位で、G7のなかでは最下位でした。この指数は、経済、教育、健康、政治の4分野から男女間の格差を測るものです。また、2025年の男性一般労働者の所定内給与額を100とした場合、女性は76.6という結果でした。こうした数字からは、男女間の格差や、女性が働く環境について、引き続き考えていく必要があることが分かります。

仕事と家庭生活の両立にも目を向けてみましょう。総務省の2021年の調査では、6歳未満の子どもがいる共働き世帯において、妻の家事・育児などに関わる時間は1日あたり6時間33分、夫は1時間55分でした。妻の方が約4時間38分長いという結果です。もちろん、家庭内の役割分担は、それぞれの家庭の考え方や事情によって異なります。大切なのは、分担の時間だけで良し悪しを判断することではなく、仕事や家庭で忙しい毎日のなかでも、自分の身体を気遣い、必要な休息を取る時間を持てているかという視点です。

女性特有の健康課題も、日常生活や仕事に影響しています。経済産業省の推計では、月経に伴う症状や更年期の症状、不妊治療など、女性特有の健康課題による労働損失などの経済的損失は、年間約3.4兆円に上るとされています。この数字は、女性の健康が本人の暮らしだけでなく、職場や社会全体にも関わる課題であることを示しています。

また、2018年の「働く女性の健康増進調査」では、月経前症候群(PMS)や月経に伴う症状によって、元気なときと比べて仕事のパフォーマンスが半分以下になると回答した人は45%、更年期の症状については46%でした。体調が優れなくても、仕事や家事を休めないことがあります。不調を周囲に理解してもらえなかったり、相談することをためらったりして、つらさを抱えたまま過ごしている人もいるのではないでしょうか。

こうした課題は、スポーツの世界にもあります。国立スポーツ科学センターが国内トップレベルの女性アスリート683名を対象に行った調査では、約4割に月経不順や無月経を含む月経周期の異常が見られました。

競技に取り組む女性にとって、練習だけでなく、食事や休養も大切です。運動量に対して食事から得られるエネルギーが不足すると、月経や骨の健康に影響することがあります。また、月経について指導者や周囲に相談しにくいことも、見過ごせない課題です。月経が長期間止まっている場合や、疲労骨折が疑われる場合には、競技を続けることだけを優先せず、医療機関で適切な評価を受けることが大切です。

ここまで見てきたように、女性の健康を取り巻く課題には、社会の仕組みや働き方、家庭での過ごし方、身体の変化、スポーツ環境など、さまざまな背景があります。女性の健康について考えるためには、こうした社会環境に目を向けるとともに、私たち自身の身体がどのような仕組みで働いているのかを知ることも大切です。

次に、身体の働きを支える「脳と神経」に目を向け、私たちの身体が日々の変化にどのように対応しているのかを考えていきたいです。

■ 身体の働きを支える脳と神経

私たちの身体は、毎日の生活のなかで、さまざまな変化に対応しています。

例えば、暑い場所にいると汗をかき、身体の熱を逃がそうとします。緊張する場面では心臓がドキドキしたり、運動をすると呼吸が速くなったりします。こうした反応には、身体の内外から情報を受け取り、その状況に応じて身体の働きを調整する仕組みが関係しています。

その仕組みを支えているのが、脳と神経です。

脳と神経は、身体のさまざまな場所と情報をやり取りしています。手足を動かすことだけでなく、呼吸や心拍、消化、体温の調整など、普段は意識していない働きにも関わっています。私たちが意識しなくても呼吸を続け、活動量や周囲の環境に応じて身体の働きを調整できるのは、こうした仕組みがあるためです。

では、身体の不調を感じたときには、どのように考えればよいのでしょうか。

肩こりや腰の痛み、疲れやすさなどがあると、つい症状が出ている場所に意識が向きがちです。もちろん、その場所に原因がある場合もあります。一方で、身体の状態には、日々の姿勢や身体の使い方、睡眠、休養、ストレスなど、さまざまな要素が関係することもあります。そのため、身体の状態を考える際には、症状だけで判断せず、日々の生活や身体全体の様子にも目を向けることが大切です。

ただし、すべての不調が脳や神経の問題によって起こるわけではありません。症状が続く場合や、月経不順、無月経など気になる変化がある場合には、自己判断せず、必要に応じて医療機関に相談することも大切です。

脳と神経の働きを知ることは、身体がさまざまな仕組みによって支えられていると理解するきっかけになります。自分の身体に起きている変化に目を向け、その状態に応じて休息を取ったり、生活習慣を見直したり、必要なときに専門家へ相談したりすることが、健康について考えるうえで大切です。

では、日々の暮らしのなかで、自分の身体とどのように向き合っていけばよいのでしょうか。

次に、日常生活のなかで身体の変化に気づき、自分に合った健康との向き合い方を考えていきます。

■ 自分の身体と向き合うことから始める健康づくり

仕事や家事、育児、スポーツなど、日々の生活に追われていると、自分の身体のことを後回しにしてしまうことがあります。多少の不調があっても我慢したり、疲れていても無理を続けたりすることはないでしょうか。

健康について考えるとき、症状が現れたときに対処することはもちろん大切です。それと同時に、普段から自分の身体の状態に目を向け、変化に気づくことも大切です。

例えば、以前より疲れが取れにくくなった、十分に眠れていない、月経の状態がいつもと違うなど、身体の変化は人によってさまざまです。こうした変化に気づくことが、休息を取ったり、生活習慣を見直したり、必要に応じて専門家に相談したりするきっかけになります。睡眠や食事、身体活動など、日々の生活を振り返ることも、健康を考えるうえで役立ちます。

ただし、不調の原因を自分だけで判断することは難しい場合もあります。症状が続くときや、月経不順、無月経など気になる変化があるときには、我慢したり自己判断したりせず、医療機関に相談することが大切です。自分の身体を大切にすることには、必要なときに適切なケアや支援を受けることも含まれます。

今回見てきたように、女性の健康には身体の変化だけでなく、仕事や家庭での過ごし方、社会環境、スポーツを取り巻く状況など、さまざまな要素が関係しています。だからこそ、誰かと比べたり不調を我慢することを当たり前にしたりするのではなく、自分自身の身体の状態を知り、必要な行動を選んでいくことが大切です。

健康づくりは、特別なことを始めることだけではありません。まずは自分の身体に目を向け、日々の変化に気づくこと。そして、必要な休息を取り、周囲に相談しながら、自分に合った健康との向き合い方を考えていくことから始められます。

中島 恵

執筆者前田カイロプラクティック藤沢院中島 恵

新潟県東蒲原郡出身。柔道整復師の免許を取得後、整骨院に勤務。様々な講習会に参加している中で本来のカイロプラクティックの考え方に興味を持つようになり塩川スクールを受講する。カイロプラクティックで地域や社会に貢献したいという思いが強くなり、日本のカイロプラクティックの発展に尽力してまいります。

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