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2026.01.02

インサイドアウトで命を“使える力”に変える ― 膵臓という静かな変換の要

インサイドアウトで命を“使える力”に変える ― 膵臓という静かな変換の要

見えない名指揮者 ではなく、「変換の要」

膵臓(すいぞう)は、胃のすぐ後ろにひっそりと隠れるように存在しています。

重さはわずか100g前後。多くの人がその存在を意識することはありません。

しかし膵臓は、「食べたものを使えるエネルギーに変える」、「血液中の糖を安全なレベルに保つ」という、命の根幹を担う役割を同時に引き受けています。

膵臓は、命を直接動かす臓器ではありません。けれど、すべての臓器が正しく働くための“前処理”を行う存在。

それは指揮者というより、命のエネルギーを“翻訳・変換・調律”する仲介者

体の中で最も静かに、しかし最も重要な仕事をしている臓器なのです。

膵臓の働き ― 消化と代謝をつなぐ「変換装置」

膵臓は、三大栄養素すべてを分解できる唯一の臓器です。

  • ・アミラーゼ:炭水化物をブドウ糖へ
  • ・リパーゼ:脂肪を脂肪酸へ
  • ・トリプシンなどの酵素:タンパク質をアミノ酸へ

 

これらの酵素は「膵液」となり、十二指腸へ送られます。

胃で砕かれた食べ物は、膵臓の酵素によって “体が使える言語”に翻訳 されていくのです。

膵臓は単なる消化器官ではありません。栄養を「命の材料」に変換する工房 なのです。

ホルモンの調律者

膵臓のもう一つの顔は、血糖値の調整役。

  • ・インスリン:血糖を下げ、細胞にエネルギーとして届ける
  • ・グルカゴン:血糖を上げ、必要なときにエネルギーを取り出す

 

この二つが絶妙にバランスを取り合うことで、私たちは「食べても倒れない」動いてもエネルギー切れにならない」状態を保てます。

膵臓は、エネルギーの出し入れを調整する“調律装置”

もしこの調整が乱れれば、栄養はあっても使えず、体は常に不安定な状態に陥ってしまいます。

膵臓の神秘 ― 数字が語る驚き

膵液の分泌量
1日あたり 1.5〜2リットル。休むことなく分泌され、食事のたびに即座に反応します。

血糖調整の精密さ
血糖値は通常 70〜140mg/dL に保たれます。食後の急上昇を、膵臓は分単位で制御しています。

インスリンの影響力
体全体の代謝を動かすインスリンは、1日あたり 1gにも満たない量。わずかな物質が、全身のエネルギー運命を左右します。

大きさと役割のギャップ
長さ約15cm、重さ約100g。それでも、消化と代謝という二大生命機能を同時に支えています。

膵臓は、最小サイズで最大責任を担う臓器 と言えるでしょう。

感謝・感動・希望を持って

食べたものが「力」になる。甘いものを口にしても、体が暴走しない。それはすべて、膵臓が静かに働いてくれているからです。

目立たず、主張せず、
しかし一瞬たりとも休まない。その姿に感謝が湧き、小さな臓器が生命全体を支えている事実に感動します。

そして気づくのです。「自分の体には、エネルギーを正しく扱う仕組みが最初から備わっている」と。

それは、不調や病気に飲み込まれない希望につながります。

インサイドアウトの視点へ

膵臓の働きは、外から注入されるものではありません。

命を調律し、エネルギーを変換し、バランスを保つ力は、最初から内側に備わっている

健康とは、外からコントロールされる状態ではなく、内側の仕組みが正しく働いている状態。

膵臓を意識するとき、私たちは理解します。

命を使いこなす力は、すでに自分の中にある。

これこそが、インサイドアウト健康文化の本質 なのです。

塩川 雅士D.C.

執筆者塩川カイロプラクティック塩川 雅士D.C.

1980年、東京都生まれ。17才で渡米後、2004年パーマーカイロプラクティック大学を優等で卒業。D.C.の称号取得。米国ナショナルボード合格。日本カイロプラクティックリサーチ協会(JCRA)役員。2005年からカイロプラクターを育成する学校の運営と講師に携わり、現在、年間約300時間の講義やセミナーなどの活動を全国で精力的に行っている。

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