動ける毎日は、体の内側の発電所が支えている
体の奥で、今日も光を生み出している
私たちが今日も動き、考え、呼吸し、生きていられるのは、体の中で エネルギーが生み出され続けているからです。
そのエネルギーを生み出しているのが、細胞の中に存在する ミトコンドリア。
顕微鏡でしか見ることのできない、とても小さな存在です。
けれど、この小さな粒がなければ、私たちは一歩も動くことができません。
ミトコンドリアは、私たちの体を支える 「体内の発電所」 なのです。
小さな粒に宿る、大きな力
ミトコンドリアは、食事から得た栄養と酸素を使って、ATP(アデノシン三リン酸)というエネルギーをつくります。
このATPは、
・筋肉を動かすため
・脳が考えるため
・心臓が鼓動を続けるため
生命のあらゆる場面で使われる、体のエネルギー通貨のような存在です。
もしこの供給が止まったらどうなるでしょう。
筋肉は動かず、脳は働かず、心臓も鼓動を続けることができません。
それほどまでに、ミトコンドリアは命の根幹を支えています。
私たちの体は、見えない発電所に照らされ続けている大きな都市のようなものなのです。
数字が語る、ミトコンドリアのスケール
一つの細胞の中には、数百から数千個ものミトコンドリアが存在しています。
体全体では、1000兆個以上ともいわれるミトコンドリアが、今この瞬間も休むことなく働いています。
私たちが1日に生み出すATPの量は、なんと 自分の体重とほぼ同じ。
つまり私たちは、毎日「もう一人分の自分」を生み出せるほどのエネルギーをつくり続けているのです。
瞬きをするわずかな時間にも、体内では膨大な数のエネルギー分子が生まれ、使われ、そしてまた作り直されています。
この営みは、眠っている間も、休むことなく続いています。
当たり前の一日の裏側にある、静かな努力
朝、目が覚めること。
歩けること。
考えられること。
誰かと笑い合えること。
それらはすべて、ミトコンドリアが黙々と働き続けてくれている結果です。
私たちが意識することはほとんどありません。けれど体の奥では、一瞬も止まることなくエネルギーが生み出されています。
この事実に気づいたとき、体の内側で働く存在に 感謝 が生まれ、その仕組みの精巧さに 感動 し、「私は内側に生きる力を持っている」という 希望 が静かに立ち上がってきます。
インサイドアウト健康文化の視点へ
ミトコンドリアが生み出すエネルギーは、外から注がれるものではありません。
もともと、体の内側に備わっている力です。
私たちは、外から何かを足さなければ動けない存在ではなく、内側からエネルギーを生み出し、命を輝かせている存在です。
健康や活力の源は、自分の外にあるのではなく、すでに自分の中にある。
ミトコンドリアに意識を向けることは、「健康は内側から育まれる」というインサイドアウト健康文化の本質にそっと触れることでもあります。

執筆者塩川カイロプラクティック塩川 雅士D.C.
1980年、東京都生まれ。17才で渡米後、2004年パーマーカイロプラクティック大学を優等で卒業。D.C.の称号取得。米国ナショナルボード合格。日本カイロプラクティックリサーチ協会(JCRA)役員。2005年からカイロプラクターを育成する学校の運営と講師に携わり、現在、年間約300時間の講義やセミナーなどの活動を全国で精力的に行っている。