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2025.12.31

動きは、体の奥で「つながり」から生まれている

動きは、体の奥で「つながり」から生まれている

つながりによって生まれる現象

私たちが立ち上がること。
歩くこと。
走ること。
ジャンプすること。
そして、微笑むこと。

その一つひとつの動きを支えているのが、筋肉と筋膜です。

筋肉が力を生み出し、筋膜がその力を全身へと伝え、形を整え、調和を保つ。

この二つは別々に働いているのではなく、まるで二人三脚のパートナーのように、常に協力し合いながら体を動かしています。

私たちの動きは、単なる「力の発生」ではなく、つながりによって生まれる現象なのです。

筋肉はエンジン、筋膜は全身を包むスーツ

筋肉と筋膜の関係をイメージすると、一つの壮大なシステムが見えてきます。

筋肉は、縮んだり伸びたりすることで力を生み出すエンジンの役割を担います。

一方、筋膜は、全身を覆うボディスーツのように、筋肉同士をまとめ上げ、姿勢や形を保ちます。

筋膜は、蜘蛛の巣のように全身に張り巡らされ、どこか一か所を動かすと、その影響が全体へと伝わる構造をしています。

さらに、筋肉と筋膜の間には滑らかな動きを生む仕組みがあり、それが潤滑油のように働くことで、私たちはスムーズに動くことができます。

もし筋肉だけがあったなら、力は点で終わってしまうでしょう。

けれど筋膜があることで、力は線となり、面となり、流れるような動きへと変わります。

数字が教えてくれる「動く体」のスケール

私たちの体には、およそ 600種類もの筋肉があります。

体重の約40%は筋肉。つまり体の半分近くが、「動くための組織」なのです。

筋膜は厚さわずか0.3mmほど。けれど全身に広げると、約20㎡、畳12枚分にもなります。

それは、体を包むもう一つの皮膚とも言える存在です。一本一本の筋繊維は、髪の毛よりも細いほど小さなもの。

それでも束になり、筋膜によってつながることで、全身では数百kgもの力を生み出します。

つま先を動かした瞬間、全身が自然にバランスを取れるのも、このネットワークが高速で情報と力を伝えているからです。

数字で見てみると、筋肉と筋膜が見えないもう一つの骨格として体を支えていることがよく分かります。

当たり前の動きの裏側にある、精密な連携

走り出すとき。
手を振るとき。
誰かを抱きしめるとき。

その一瞬一瞬に、筋肉と筋膜は絶妙な連携を行っています。私たちは普段、その仕組みを意識することはありません。

けれど、この精密なネットワークがあるからこそ、私たちは思い通りに動けています。

その事実に気づいたとき、体の内側で働く仕組みに 感謝 が生まれ、その芸術的なデザインに 感動 し、「この体を、もっと大切にしたい」という 希望 が自然と湧いてくるのではないでしょうか。

インサイドアウト健康文化の視点へ

筋肉と筋膜の働きは、外から与えられているものではありません。

体の内側に備わったネットワークが、絶え間なく働き続けることで、私たちは動き、調和を保っています。

私たちは、外から補強されなければ動けない存在ではなく、内側のつながりによって力を発揮している存在です。

筋肉と筋膜に意識を向けることは、「健康は内側から育まれる」というインサイドアウト健康文化の真髄に触れることでもあります。

体は、すでにつながり、すでに動き、すでに支え合っています。

その事実を思い出すことが、健康への第一歩なのです。

塩川 雅士D.C.

執筆者塩川カイロプラクティック塩川 雅士D.C.

1980年、東京都生まれ。17才で渡米後、2004年パーマーカイロプラクティック大学を優等で卒業。D.C.の称号取得。米国ナショナルボード合格。日本カイロプラクティックリサーチ協会(JCRA)役員。2005年からカイロプラクターを育成する学校の運営と講師に携わり、現在、年間約300時間の講義やセミナーなどの活動を全国で精力的に行っている。

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