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2024.03.20

カイロプラクティックと接骨院の違いとは?

カイロプラクティックと接骨院の違いとは?

塩川カイロプラクティックの金城です。私は接骨院を5年間、整形外科クリニックで5年間勤務し、カイロプラクティックを学び始めて5年が経ちました。

当院に来て頂いた患者様から『近所の接骨院に通院していたのですが、カイロプラクティックは何が違うのですか?』、『接骨院で背骨を矯正してもらっていたのですが、何が違うのですか?』と聞かれることがありました。

接骨院や治療院の数は、厚生労働省が行った調査によると平成30年時点で全国で約50,000か所、全国のコンビニの数にも匹敵しています。

多くの接骨院との違いについて、カイロプラクティックは慢性の痛みに対しての手技、骨盤を正しい位置に戻す方法などと言われているようです。

今回はどちらも経験してきた私から見たカイロプラクティックと接骨院の違いについて説明していきます。

 

接骨院とは?

まず接骨院とは柔道整復師の資格を持った人が、ケガ(骨折や脱臼、捻挫などから日常生活やスポーツに復帰するためのトレーニングなど)に対する施術を行う場所となります。

この柔道整復師という資格は整形外科がまだ確立していない時代、歴史としては700年ごろから歴史があり、1700年ごろ柔術から発展し骨接ぎとして骨折や脱臼、捻挫など、日本独自の技術として研究され発展し柔道整復学として確立されてきました。

レントゲンやMRIなどの検査のできる整形外科と協力し、応急処置後や手術が必要な状態が考えられた場合は、接骨院から整形外科へ紹介し、整形外科で処置後のリハビリとして接骨院へ紹介することも増えてきました。

私も整形外科で働き、手首や指の折れた骨を真っ直ぐに戻したり、腰痛のリハビリなども行ってきました。また、接骨院でも応急処置として外れた肩を戻したり、捻挫にはテーピングを張るなどをしてきました。

接骨院でも鍼灸師の資格者がいれば鍼灸を提供したり、保険外としてトレーニング指導やコンディショニングを提供している院も増えてきましたが、基本的にはケガのケアが接骨院の目的となっております。

 

カイロプラクティックとは?

カイロプラクティックの歴史を遡ると、ヒポクラテスの時代から脊椎調整を行っているような文献が残っていますが、1895年アメリカ、アイオワ州ダベンポートにてD.Dパーマーが難聴だった使用人の背骨を調整し改善したことから、神経に着目し背骨と神経の関係性を研究しました。

そして科学的に分析も進み今日のカイロプラクティックの発展に繋がってきました。

神経は脳と身体をつなぐネットワークの役割を果たしており、神経によって身体の情報が正確に脳に伝えられることで脳から適切な対処が行われ、24時間365日休まず身体の微調整を行うことが可能になり、身体を正常な状態に保ってくれています。

しかし、神経伝達が阻害され正常ではなくなっている箇所(サブラクセーション)があれと自然治癒力は100%発揮されず、痛みや症状に対しての対処も正常には行われません。
その結果症状が慢性化したり、悪化したりしていきます。

カイロプラクティックでは、身体の不調に対して患者さんを視る・触る・動かすだけでなく西洋医学の科学的なレントゲン評価や専用の機械を使った体表温度検査などを用いて、様々な検査を総合的に行うことでサブラクセーションを正確に特定し、必要な箇所に正確なアジャストメント(調整)を行っています。

接骨院でもカイロプラクティックとして背骨の調整をしている院もありますが、カイロプラクティックは症状を軽減させるテクニックでも、背骨をボキボキさせることが目的でもありません。

例えば、腰痛はの場合はここの背骨を治療します、手のしびれにはこのテクニック、などテスト問題の答えのようなものは人間の身体には個人差もありますので、存在しないのではないでしょうか。

カイロプラクティックは学問として研究もされています。カイロプラクティックは痛みや症状を治療するのではなくその根本原因(サブラクセーション)を特定し神経伝達を正常にして、自然治癒力が100%発揮されるようにすることが目的になります。

その結果、身体の情報が正確に脳に伝えられることで適切な対処が行われることにより症状や機能の改善に繋がります。

 

まとめ

私も整形外科や接骨院の勤務時代はケガの対応に誇りをもって、その人が日常生活やスポーツに復帰できるよう全力を尽くしていました。

また腰痛やしびれなど症状を軽減させるためにいろんなテクニックを学んだり、専門書を買い漁りました。また、ハワイまで行き実際解剖もしてきました。

その当時はきっと症状を消すことのできる答えがあると考えていました。そんな中、カイロプラクティックに出会い、症状も身体からのシグナルであり悪いものではなく負担になっていることを知らせてくれているんだと気づきました。

そして擦り傷が自然に治るように、人間には自分で治る力が存在しているという見逃してしまいがちな当たり前のことに改めて気づくことができました。

接骨院はケガを治すところで、カイロプラクティックは治すことはせず、治る力を最大限にするところです。

私はカイロプラクターとして、サブラクセーションを取り除くケアを提供することで、患者様の一助になり地域や社会に貢献できるよう努めていきたいと思います。

金城 寿生

執筆者塩川カイロプラクティック治療室金城 寿生

1989年、沖縄県生まれ。柔道整復師の免許取得後に上京。接骨院やクリニック勤務を経験。2022年東京カレッジ・オブ・カイロプラクティック(旧豪州ロイヤルメルボルン工科大学 日本校)卒業。塩川スクールにてGonstead seminar修了。研修を経て塩川カイロプラクティック治療室に入社。勤務しながら、インストラクターとしてカイロプラクター育成に携わっている。

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