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2025.07.16

うつ病とカイロプラクティックの強い関係性

うつ病とカイロプラクティックの強い関係性

うつ病はカイロプラクティックとの相性が良い

うつ病に悩む人が増える中、薬やカウンセリングだけでは改善が難しいケースも少なくありません。そんな中、代替医療として注目されているのがカイロプラクティックです。
本記事では、国内外の研究をもとに「うつ病とカイロプラクティックの関係性」について掘り下げ、自律神経への作用という視点からその可能性を検証します。

そもそもカイロプラクティックとは何か?

カイロプラクティックは、背骨のゆがみによって作り出された神経の圧迫(サブラクセーション)を調整し、神経の流れを正常化することで身体全体の機能改善を目指す代替医療です。

一般には肩こりや腰痛への効果で知られていますが、神経系全体への影響、とくに自律神経への働きかけにも関心が集まりつつあります。

 

自律神経とうつ病の密接な関係

うつ病は単なる「脳内の化学バランスの乱れ」ではありません。
多くの研究が示しているのは、自律神経の失調、とくに「交感神経の過剰な活性化」が深く関わっているということです。

これにより、ストレスホルモンであるコルチゾールが過剰に分泌され、不安・不眠・焦燥感といった症状が現れやすくなります。

この背景から、「自律神経のバランスを整えること=うつ病軽減への道」という仮説が浮かび上がってきます。

ここで海外にて発表された論文を一部ご紹介いたします。


迷走神経刺激と抗うつ効果

2020年、『Acta Biomedica』に掲載された研究では、カイロプラクティックの脊椎マニピュレーションが副交感神経(とくに迷走神経)の機能を回復させる可能性があると報告されています。

迷走神経は、心拍数の調整や消化の制御に加え、脳の神経可塑性や気分の安定に深く関与します。

この神経が刺激されることで、BDNF(脳由来神経栄養因子)やNGF(神経成長因子)といった重要な物質の分泌が促進され、うつ症状の緩和が期待されます。


慢性疼痛とうつ病:共通する神経メカニズム

『Spinal Research』(2021年)の報告によれば、うつ病患者の約半数以上が慢性的な身体の痛みも抱えているとされます。この二つには共通点があり、どちらにも「自律神経の過活動」が関係していると指摘されています。

つまり、カイロプラクティックが身体の痛みを和らげると同時に、心の症状にも働きかける可能性があるという見方が出てきています。


日本国内の研究:コルチゾールと日内リズムの回復

日本臨床カイロプラクティック学会誌に掲載された研究では、カイロプラクティックケア後、コルチゾールの分泌リズムが整う傾向が確認されています。
これは、「朝に高く、夜に低くなる」という本来あるべきホルモンのリズムが戻ることを意味し、結果的に睡眠の質向上や不安軽減へとつながる可能性があります。


カイロプラクティックはうつ病を快方に向かわせる助けになる

カイロプラクティックは神経が整うことで、人間が本来持つ自然治癒力を高めることを目的としています。神経が安定すれば、自然と睡眠が快適になったり、体内時計が整ったり、体のだるさが取れやすくなったり、人間本来の生活を取り戻すお手伝いをすることが可能です。

お医者さんでの診療ももちろん大切ですし、お薬によって快方に向かうことも十分にありえます。ただ、うつ病の原因となる理由が排除されたわけではないとも思います。

その原因が、もし背骨のずれによる神経の圧迫から起こるものであった場合、カイロプラクティックを受けないことは非常にもったいないと言えるでしょう。

もしうつ病で、カイロプラクティックを受けられたことのない方はぜひ取り入れてみることをお勧めいたします。

揺り戻しなどでお辛い方も、必ずカイロプラクティックは力になってくれるはずです。

心と体、両方から整える新たな選択肢

うつ病は「心の問題」だけでなく、「身体全体のバランスの乱れ」でもあります。カイロプラクティックは、その両面にアプローチする手段として、今後さらに世界中に注目されていくでしょう。

特に、ストレスに起因する自律神経の乱れや、慢性痛を伴うケースでは、カイロプラクティックを取り入れることで、生活の質を改善する一助となるかもしれません。

関野 貴友

執筆者塩川カイロプラクティック治療室関野 貴友

1999年、大阪府生まれ。19才より東海大学トレーナー専攻及び東京衛生専門学校のダブルスクールを行い、共に優等で卒業。鍼灸あん摩マッサージ指圧師を取得。のちに睡眠専門治療室NEOCHIを開業。2023年よりシオカワスクールのインストラクターを務め後進の育成にも力を入れている。

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