あなたの体の中で、命をつなぐ会話が続いている
細胞同士の対話
私たちの体は、約37兆2000億個もの細胞でできています。
けれど、それらはただ集まっているだけの存在ではありません。
細胞たちは、お互いに「会話」をしながら体全体の調和を保っています。
もしこの会話が途切れてしまったら、心臓も、筋肉も、免疫も、それぞれが勝手に動き始めてしまいます。
体が一つの存在として機能している理由は、見えないところで続く細胞同士の対話にあるのです。
体の中に広がる、巨大なコミュニケーション網
細胞間コミュニケーションは、体の中に張り巡らされた巨大なネットワークのようなものです。
ある細胞が「ここが危ない」「助けが必要だ」というメッセージを出すと、免疫細胞がすぐに反応し、仲間が集まってきます。
神経細胞は、まるで電話回線のように、瞬時に情報を届けます。
「筋肉よ、動け」
「心臓よ、鼓動を続けて」
そんな指示が、一瞬の遅れもなく伝わることで、私たちは日常を生きることができます。
体の中では、37兆2000億の細胞が同時にメッセージを送り合う超巨大な対話社会が広がっているのです。
数字が教えてくれる、会話のスケール
この対話は、一瞬も止まることなく続いています。
眠っているときも、夢を見ているときも、細胞たちは静かに会話を交わしています。
神経の電気信号は、時速およそ400kmという速さで伝わります。
心臓の鼓動を支える信号は、1日に約10万回も送受信されています。
免疫細胞は、1秒ごとに数千種類もの分子メッセージをやり取りし、体を守り続けています。
こうした数字を知ると、私たちの体の中で行われている対話が、宇宙規模の情報ネットワークであることに驚かされます。
当たり前の毎日は、対話の積み重ねでできている
私たちが考えられること。
感情を抱けること。
心臓が止まらずに動いていること。
それらはすべて、細胞同士の会話が正しく届いているからこそ起きています。
私たちが意識することはなくても、体の内側では、絶え間なく対話が続いています。
この事実に気づいたとき、見えない働きに 感謝 が生まれ、その精巧さに 感動 し、「私の体は、仲間同士のつながりで常に支えられている」という 希望 を感じられるのではないでしょうか。
インサイドアウト健康文化の視点へ
細胞の会話は、外から誰かに指示されて行われているわけではありません。
体の内側に備わった仕組みによって、自然に、調和的に行われています。
これは、健康も同じであることを教えてくれます。
健康は、外から与えられるものではなく、内側のつながりと秩序が整ったときに
育まれるもの。
細胞の声に意識を向けるとき、私たちは「すでに自分の中に調和する力が流れている」という事実に気づきます。
ここにこそ、インサイドアウト健康文化の真髄があります。

執筆者塩川カイロプラクティック塩川 雅士D.C.
1980年、東京都生まれ。17才で渡米後、2004年パーマーカイロプラクティック大学を優等で卒業。D.C.の称号取得。米国ナショナルボード合格。日本カイロプラクティックリサーチ協会(JCRA)役員。2005年からカイロプラクターを育成する学校の運営と講師に携わり、現在、年間約300時間の講義やセミナーなどの活動を全国で精力的に行っている。