あなたが今日も立てている理由は、体の奥にある
体を内側から支える「生命の柱」
私たちが立ち上がり、歩き、走り、スポーツを楽しんだり、大切な人を抱きしめたりできるのは、骨が体を支えてくれているからです。
もし骨がなかったら、体は形を保つことができず、ただの柔らかい袋のように崩れてしまうでしょう。
けれど骨は、単なる「硬い棒」ではありません。
支え、守り、動かし、つくり、蓄える。骨は多彩な役割を担う、まさに 体を内側から支える「生命の柱」なのです。
骨は、柱であり、工場であり、倉庫でもある
骨の働きは、私たちが思っている以上に多岐にわたります。
骨はまず、体の形をつくり、姿勢を保つフレームとして働きます。
同時に、頭蓋骨は脳を、肋骨は心臓や肺を守り、大切な臓器を外からの衝撃から守っています。
筋肉と連動することで、レバーのように体を動かす役割も担います。
さらに骨の内側では、赤血球や白血球が生み出され、命を支える血液がつくられています。
カルシウムやリンといったミネラルを蓄え、必要なときには血液へ供給する、骨は「貯蔵庫」としての顔も持っています。
つまり骨は、建物を支える柱であり、血液を生み出す工場であり、栄養を蓄える倉庫でもある存在なのです。
強さとしなやかさを両立する、絶妙な設計
骨は、鉄筋コンクリートにたとえられることがあります。
コラーゲンが「鉄骨」のようにしなやかさを与え、カルシウム化合物が「コンクリート」のように硬さを生み出す。
この組み合わせによって、骨は強さと柔軟さを同時に備えています。
ジャンプしても、転んでも、また立ち上がれるのは、この絶妙な設計があるからです。
骨は、常に生まれ変わり続けている
一見すると変化のないように見える骨ですが、その内側では、驚くほどダイナミックな営みが続いています。
骨の中では、古い骨を壊す細胞と、新しい骨をつくる細胞が、絶えず入れ替わりを行っています。
このサイクルによって、全身の骨は約10年でほぼ入れ替わるといわれています。
つまり今のあなたの骨は、10年前の骨とは別のもの。私たちは知らないうちに、何度も“新しい体”を手にしているのです。
骨は、命を生み出す場所でもある
骨の中にある骨髄は、「血液の工場」とも呼ばれます。
ここでは、1日に約2,000億個もの赤血球が生み出され、全身に酸素を届けています。
1秒間にすると、200万個以上。
もしこの仕組みが止まれば、私たちは数分も生きていられません。
こうして数字で見てみると、骨が単なる支えではなく、命を生み出し、未来をつくり続ける存在であることがよく分かります。
気づいたとき、感謝・感動・希望が生まれる
私たちが立ち、歩き、笑い合えるのは、骨が昼夜を問わず、静かに支え続けてくれているからです。
衝撃を受け止め、臓器を守り、血液をつくり、栄養を蓄える。
骨は、目立つことなく、しかし確実に命を守っています。
この事実に気づいたとき、自然と感謝が湧き、その精巧さに感動し、「私は何度でも立ち直れる」という希望が胸の奥に生まれてくるのではないでしょうか。
インサイドアウト健康文化の視点へ
骨の強さは、外から硬いもので守られているから生まれているのではありません。
内側から再生し続ける力によって、保たれています。これは、人生における強さのあり方とも重なります。
環境や外側のサポートだけに頼るのではなく、自分の内側に備わった回復力・再生力を信じること。
それこそが、本当の健康と成長につながります。
骨を「体の柱」と意識するとき、私たちはこう確信できます。自分には、何度でも立ち上がる力がある。
これこそが、インサイドアウト健康文化の核心なのです。

執筆者塩川カイロプラクティック塩川 雅士D.C.
1980年、東京都生まれ。17才で渡米後、2004年パーマーカイロプラクティック大学を優等で卒業。D.C.の称号取得。米国ナショナルボード合格。日本カイロプラクティックリサーチ協会(JCRA)役員。2005年からカイロプラクターを育成する学校の運営と講師に携わり、現在、年間約300時間の講義やセミナーなどの活動を全国で精力的に行っている。