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3日4日に1回出る鼻血

3日4日に1回出る鼻血

10代男性
主訴
鼻血(副訴:不安感)
来院に至った経緯

頻繁な鼻血と不安を感じやすいことに関して、お母様が気がかりで来院された。日常生活では緊張しやすく、人と話す場面で不安を感じ、緊張することが多い状態が続いていたという。

夜間に鼻血が出ることがあり、その頻度は3~4日に1回ほどであった。また、下痢を繰り返すこともあり、身体の調子が安定しないことを本人は気にしていた。睡眠自体は取れているものの、昼間に眠くなることがある。体重が増えてきていることも気になっていた。

きっかけらしいきっかけは思い当たらず、小さい頃からチック症状(目をパチパチさせる)のようなものもあった。

こうした身体の状態を少しでも整え、安心して日常生活を送れるようになってほしいという親御さんの思いから来院された。

初診の状態
  • 01

    右短下肢

  • 02

    右耳介上方

  • 03

    右仙腸関節上部の窪んだ浮腫

経過と内容

初診時の検査では、骨盤部では右腸骨後下方変位を示す所見がみられ、上部頚椎では第一頚椎の右上方・前方変位(C1ASRA)が確認された。また胸椎から腰椎にかけて全体にわたって体表温度検査機器が反応を示し、腰部の過緊張や右乳様突起下に浮腫がみられ、神経系への負担がかかっていることが考えられた。

2週目(3回目のアジャストメント)では、まず下痢がみられなくなり、夜間に頻繁に出ていた鼻血も最近は出なくなった。また首の痛みも消失し、腰部の過緊張も和らいできた。

好きなことは料理で、将来はシェフになりたいとして教えてくれ、「体調を整えて好きな料理に集中できるようになろうね」と前向きに目標を共有することができた。

5週目(7回目のアジャストメント)では、日中に眠いこともなくなり、学校生活の中でも活動的に過ごせるようになっていった。運動会のリハーサルではリレーで1位になるなど、身体を動かすことにも積極的に取り組めるようになっている。

12週目(13回目のアジャストメント)では、体調は安定しているとのこと。鼻血は2週目で聞いて以降一度も出ていない。夜間の睡眠も良好であり、日中の眠気もなく、体重は2kgほど減少し、自宅でダンスをするなど身体を動かす余裕も出てきている。精神面でも変化がみられ、不安は少しずつ軽減し、人と話すことへの抵抗感も以前より少なくなってきている。

現在では、緊張はまだ残るものの、身体の状態は着実に整ってきており、日常生活を前向きに過ごせる状態へと変化してきている。今後も体調を安定させながら、安心して生活できる状態を維持していくため、継続してカイロプラクティック・ケアを受けている。


考察

本症例は、夜間に3~4日に1回の頻度で鼻血が出るという症状に加え、不安を感じやすい状態や下痢などの体調の不安定さを伴っていた小児症例である。

直接的な外傷歴や明確な発症のきっかけは確認されなかったが、初診時の検査では骨盤部の右腸骨後下方変位と、上部頚椎では第一頚椎の右上方・前方変位(C1ASRA)が確認された。

また体表温度検査では胸椎から腰椎にかけて広い範囲で反応がみられ、背骨全体にわたって神経系への負担が生じていた可能性が考えられる。

骨盤は身体の土台であり、この部位の機能低下は脊柱全体のバランスに影響を及ぼすと考えられる。一方で、上部頚椎は脳と身体をつなぐ重要な神経の通り道であり、この領域の神経伝達が乱れると自律神経の働きにも影響が及ぶ可能性がある。本症例では、鼻血、不安感、チック症状、下痢、睡眠の質の変化といった神経系に関係する症状が複数みられており、サブラクセーションによって脳と身体のコミュニケーションに影響が出ていた可能性が示唆される。

小児の場合、身体の成長とともに神経系の働きも活発であるため、サブラクセーションが取り除かれることで身体の回復反応が比較的早く現れることがある。本症例においても、骨盤と上部頚椎の神経機能が回復したことで、患者自身が本来持っている自然治癒力が十分に発揮され、鼻血や下痢といった身体症状だけでなく、睡眠や精神面の状態にも良い変化が出たと考えられる。

現在も緊張しやすい傾向は残っているものの、体調は安定し、日常生活を前向きに過ごせる状態へと変化してきている。本症例は、サブラクセーションによって神経系の働きに影響を与え、身体や精神面のさまざまな不調として現れていた可能性を示すとともに、神経機能の回復によって子どもが本来持つ自然治癒力が十分に発揮されることを改めて示した症例である。

髙村 悠二

執筆者OKAカイロプラクティック髙村 悠二

東京都出身。理系大学を卒業後、ミュージシャン・音楽講師として活動を始める。活動の中で解剖学や身体の使い方という視点からの上達法をSNSで見て、「体の仕組み」に興味を深め、整体の専門学校に入学。専門学校卒業後、整体師としても働き始め、勤務先でカイロプラクティックに出会う。より本格的な技術と理論を学ぶため、シオカワスクールに入学を決意し、CSセミナーCLセミナーを修了する。勉強していく中で、自分が音楽家として活動するのではなく、カイロプラクティックでサポートしていきたい気持ちが強くなり、音楽講師をやめ、OKAカイロプラクティックに入社。カイロプラクティックの素晴らしさを普及するため日々施術に臨む。シオカワスクールで後進の育成にも携わっている。

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