

40代女性の患者様です。
事務職として長く働いており、毎日パソコン作業が続く生活を送ってきました。
頭痛が出始めたのは20代の頃で、気がつけばもう20年以上、頭痛に悩まされていました。特に夕方以降に起こることが多く、痛みが出るとロキソニンを飲んでやり過ごすのが当たり前になっていました。
中学1年生の娘さんと小学3年生の息子さんがおり、「体がしんどいのに毎日バタバタしてしまう」「休みたいのに夜は眠りが浅くて疲れがとれない」という日が続いていました。
「頭痛さえなければ、もっと仕事も家事も楽になるのに」「薬に頼らず、一日を気持ちよく過ごしたい」
そう思いながらも、忙しさの中で自分の体のことを後回しにしてきました。
しかし、いよいよ頭痛の辛さに耐えられなくなり、ご自身で頭痛の解決策を探すようになり、当院のホームページを見て、
“疲れやストレスで緊張している神経や整えることで、体全体が回復しやすくなる”という説明であったり実際に頭痛が改善された方の実例があったことから当院に興味を持ち、薬に頼り続ける生活から抜け出したいという思いで来院されました。
上部胸椎から後頭部にかけての強い筋緊張
頸部、レントゲンにて椎間板の段階がD5,6と確認できたため週3回からのケアが好ましかったが、仕事と家事の両立もあったので週1回を目標にカイロプラクティックケアをスタートした。
1週目(2回目のアジャストメント)では、上部胸椎から後頭部にかけての筋緊張が取れてきた。また首肩周りが楽になってきたとの事でした。
3週目(4回目のアジャストメント)では、20年間飲み続けていた薬を飲まなくても平気だったとおっしゃっていただきました。
6週目(5回目のアジャストメント)では、学生時代のような頭痛とは無縁のような状態で嬉しいと笑顔でか話されていらっしゃいました。
上部胸椎の緊張、浮腫感もほぼ消失。
40代の女性です。事務職でパソコン作業が多く、20代の頃から月に1度は強い頭痛を繰り返していました。特に夕方以降に起こることが多く、ロキソニンを常に持ち歩き、症状が出るたびに飲んで乗り切る生活が続いていたそうです。頭痛は慢性化しており、肩こりや不眠、育児による疲労も重なって、自律神経のバランスが大きく乱れていることが考えられました。
頭痛にはいくつか代表的なパターンがあります。
①朝や休日の長時間睡眠後に起こる頭痛は、食品添加物や香料、洗剤、アルコールなどの化学物質が体に溜まり、解毒が追いつかないことで起こることがあります。睡眠中は代謝が下がりやすく、さらにサブラクセーションがあると解毒の働きが低下し、症状が悪化します。
②気圧の変化が原因の頭痛は、雨の日や台風の前後などに多く、副交感神経が過剰になり血管が拡張、血流が滞ることで痛みが強く出ます。
③月経前〜月経中の頭痛は、女性ホルモンの変動により血管が急に広がることで発症します。
④顎関節の問題が原因になる場合は、噛み合わせの乱れや歯ぎしりで筋肉が緊張し、頭全体が締めつけられるような痛みになります。
⑤副鼻腔炎や蓄膿による頭痛は、朝に始まり昼に悪化し、午後に落ち着く特徴があります。
今回の患者様には、これらのパターンをすべて確認しましたが、どれにもはっきりと当てはまりませんでした。そこで、神経学的検査、レントゲン検査、姿勢評価、可動性検査、触診を行い、根本原因を詳しく調べました。その結果、上部胸椎と腰椎5番にサブラクセーションが見つかり、神経の働きが乱れていることを確認しました。特に交感神経が過緊張となり、血流や筋肉の緊張、自律神経のコントロールに影響を与えていたと考えられます。
上部胸椎と腰椎5番にアジャストメントを行い、神経伝達を正常な状態に戻していくと、頭痛の頻度が減少し、鎮痛薬を飲まずに過ごせる日が増えてきました。肩こりや睡眠の質にも変化がみられ、体の回復力が戻ってきた印象があります。
20年以上続いた頭痛でも、サブラクセーションを正しく特定し、神経機能を整えることで改善していく可能性があるということを示した症例です。


執筆者細井カイロプラクティック細井 康隆
埼玉県さいたま市出身。2011年にスポーツトレーナーとメディカルトレーナーの資格を取得後、2014年に国家資格の柔道整復師資格を取得。接骨院・整体院での臨床と経営経験から多くのセミナー講師を務め、その参加人数は延べ2,000人以上を数える。その後カイロプラクティックと出会い、日本カイロプラクティックのパイオニアである塩川満章D.C.と塩川雅士D.C.が主宰である塩川スクールで学ぶ。2025年に卒業し、埼玉県さいたま市大宮区にて細井カイロプラクティックを開業。現在は本物の技術を提供するカイロプラクターとして、臨床で多くの患者様と真摯に向き合い施術を行う傍ら、塩川スクールでインストラクターとして後進の指導を行っている。