3年前から販売の仕事をしていて、8時間くらい立ち仕事になり左側に腰痛が出てきてしまう。就寝時もすぐに眠ることは出来るが、起床の1時間前に足が攣って起きてしまうこともあった。
休日は色々なところを歩いて巡るのが好きで腰に痛みが続くと楽しめなくなってしまうのが不安になっていた。職場では、部署の移動もあったことでストレスなど緊張することが多く脈を打つような頭痛も出てきた。左側の歯で食いしばることが多くなり、歯のエナメルが削れるほど。病院に行って対処などしたが、ロキソニンなどの痛み止めを処方されて、長い間毎日のように飲んでいた。
なんとか出来ないかと考え、エナジードリンクなども毎日飲んで仕事をこなしている。根本的な解決には至らず、後頭部に生理食塩水を打ち筋膜を剥がすという注射もしたが、頭痛が数ケ月後悪化し後頭部から肩まで痛みが出てきてしまう。
整体に行った時に多少落ち着いたが、すぐに再発してしまうことを職場の同僚に話したら当院を紹介され来院する。
レントゲン評価は、腰椎5番の椎間板レベルは、6段階で上から2番目位置するD2レベルであった。このD2の状態は、1~2年間問題が放置された状態になります。また、頻繁に後頭部と腰に痛みと張りが出ていたことから週1回のケアを提案した。
初回のアジャストメント後、腰の周りが熱くなる感覚と後頭部の緊張が少し和らいだということだった。ケアを始めて3週間(3回目のアジャスト)では、前よりも腰に痛みが出ることなく過ごせた。 脚長差もなくなっていたので、バランス良く歩くことが出来るようになっている。
ケアを始めて1ヶ月後(4回目のアジャスト)では、腰に痛みが出ることはあるが、少し歩くと解消されるようになってきた。 頭痛の際に脈打つような感覚も気にならなくなってきた。ケアを始めて2ヶ月後(8回目のアジャスト)には、腰の痛みは全くなくなった。 頭痛はまだ出るが、朝起きた時だけに限定されてきた。肩のこりも自然と消えたということだった。
ケアを始めて3ヶ月後(10回目のアジャスト)では朝起きる時間帯で出ていた頭痛も消え、体調も良くなり趣味の色々なところを楽しく巡ることが出来る。体調の維持ができるように今でもメンテナンスで来院されている。
腰は左側に痛みが出ることが多く、身体の左半身に異常をきたすことが多かった。レントゲンでは骨盤に傾きがあり、脚長差のズレが生じさせていた。 腰の評価も椎間板レベルはD2で、6ヶ月〜2年の間サブラクセーションが放置され、負担がかかり続けていた。
特に骨盤部は、副交感神経によって支配されております。 副交感神経の支配している場所の神経の流れの妨害(サブラクセーション)は、交感神経を過剰にさせる原因となります。その交感神経が過剰な状態が続いたことで、睡眠時の緊張に繋がっていたと考えられます。 睡眠時の緊張は、睡眠の質にも影響を与え、頭痛、腰痛といった様々な症状の原因に繋がります。
また、サブラクセーションによって交感神経が過剰な状態が続いていたことで、睡眠時にも体が休まることができず、起床の1時間前に足が攣って起きてしまうという症状にも繋がっていたと考えられる。副交感神経支配である骨盤部へのアジャストメントによって、自律神経のバランスが整い、腰痛や頭痛の改善に繋がったと考えられる。
執筆者塩川カイロプラクティック治療室塩川 雅士D.C.
1980年、東京都生まれ。17才で渡米後、2004年パーマーカイロプラクティック大学を優等で卒業。D.C.の称号取得。米国ナショナルボード合格。日本カイロプラクティックリサーチ協会(JCRA)役員。2005年からカイロプラクターを育成する学校の運営と講師に携わり、現在、年間約300時間の講義やセミナーなどの活動を全国で精力的に行っている。