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開口障害

開口障害

首のコリが続き、口が開きづらくなってきた。

30代男性
主訴
開口障害
来院に至った経緯
仕事はデスクワークで就職してからは、慢性的に首から肩にかけてのコリを常に感じる。コリがひどくなると頭痛などはないが顎が開きづらくなったり、首をポキポキ鳴らしたくなり自分でストレッチをしていた。
約半年前より食事で困るほどではないが、常に口が開きにくいと感じるようになってきた。
そんな中、顎は首と関係するとインターネットで見かけ検索した際に当院を知り来院に至る。
初診の状態
  • 01

    後頭下の筋緊張

  • 02

    後頭下の可動制限

  • 03

    左仙腸関節の可動制限

経過と内容
腰部の椎間板がにD2、頸部の椎間板はD2/3レベルの慢性度合だったため、週1回のケアからスタートすることにした。
初診から5週目(4回目のアジャストメント)には、2週間ほどは頚のコリは軽減していたが、今週あたりから張ってきた感じがすると。後頭下の浮腫感は軽減してきているが、後頭下筋群の緊張はまだ強い。顎もまだ最大開口制限あり。骨盤部をアジャストメント後に後頭下の筋緊張軽減が見られた。
初診から10週目(6回目のアジャストメント)には、仕事をしたら首の張りは感じるが、次の日まで持ち越さない。顎も口が開きやすくなった。開口制限もなし。
初診から約半年目(10回目のアジャストメント)には、職場が変わり緊張することなどもあったが、月1回のアジャストメントで状態も落ち着いている。健康維持を希望し、メンテナンスを継続することにした。

考察
今回の開口障害は顎関節の左右差見られず、クリック音・疼痛もないため関節円板の炎症は考えられなかった。そのため、頚部の緊張や可動制限の影響が考えられた。
問診では10年以上に渡り首のコリや開口障害の兆候があったようだが、レントゲンでは2〜5年の慢性度合いであった。しかしレントゲンで明らかな後頭骨の側方変位があり、触診でも後頭下筋群の過緊張と後頭下の可動制限が顕著であった。
この患者は顎に対しては直接アプローチを加えておらず、骨盤をアジャストメントをすると後頭下筋群の緊張軽減も見られたため、頚部の緊張も土台である骨盤部の不安定性も影響していたと思われる。
症状は身体からのシグナルであり、悪いものではない。今回の方も骨盤部や頚部に負担がかかり蓄積することで、身体からのシグナルとして安定しようと緊張を生み、結果口が開きにくくなっていたのではないかと考えられる。
神経の流れがスムーズになることにより負担も蓄積することなく頚部が安定し、開口障害も顎関節自体に直接アプローチすることなく改善に至ったと考えられる。
金城 寿生

執筆者塩川カイロプラクティック治療室金城 寿生

1989年、沖縄県生まれ。柔道整復師の免許取得後に上京。接骨院やクリニック勤務を経験。2022年東京カレッジ・オブ・カイロプラクティック(旧豪州ロイヤルメルボルン工科大学 日本校)卒業。塩川スクールにてGonstead seminar修了。研修を経て塩川カイロプラクティック治療室に入社。勤務しながら、インストラクターとしてカイロプラクター育成に携わっている。

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