毎日頭痛薬を服用するほどの首の痛み、頭痛が改善
仕事で様々な体勢になり、天井など上を見上げる作業も多くある。10年前頃からその影響からか作業後に首に痛みを感じることが多くなり、特に首を右に向ける動作で痛みが強くみられるようになる。
1年前くらいから徐々に左頚部から後頭部にかけての痛みが強くなり、最初は痛みがある時とない時と日によって違うような状態だったが、3週間前くらいからは左頚部から後頭部にかけてズキズキとした強い痛みになり朝起きた時、仕事中、夜も痛みで起きてしまう様になる。
10代の頃に何気ない動作でぎっくり腰を発症し、その時は座ることが出来ないほどの痛みで整形外科や整体に通院してした。その頃から慢性的な腰痛があり、社会人になってからは仕事で疲労が溜まるとぎっくり腰になることもあった。
首や腰が痛い時は市販の鎮痛剤を服用したり整体などに通院し、その時は楽になった感覚はあったが、3週間前くらいからはほぼ毎日鎮痛剤を服用している状態だった。鎮痛薬を服用して、その時は痛みは治まるがすぐに痛みが戻ってしまい仕事にも支障があり休日もい痛みでしっかり休めずにいて悩んでいた。
そんな中、塩川満章D.C.のYouTubeでカイロプラクティックを知り、カイロプラクティックをこれまで受けたことがなかったが、どうにかしたいという思いで来院された。
左頚部から後頭部にかけての過緊張
腰部脊柱起立筋の過緊張
左仙腸関節の明らかな可動域制限
初診時の状態では、左仙腸関節には明らかな可動域制限があった。体表温度検査では、仙骨部と胸部、下部頚椎に明らかに左右の温度の誤差が確認された。また骨盤と胸部、下部頚椎に強い浮腫が確認された。 また、頚から肩、背中の筋肉が過緊張状態であった。
初期集中期の段階では週2回のケアを提示したが、仕事の関係で週1回からケアから開始したが、多忙のため週に1回以上の間隔になってしまうこともあった。
3週目(2回目のアジャストメント)には、初回アジャストメント後から痛みが軽減し毎日飲んでいた鎮痛剤を服用しない日もあり深く眠ることが出来るようになってきた。
6週目(5回目のアジャストメント)には、頚の痛みは以前よりもさらに改善、頭痛は感じるもの以前よりも痛みの強さが軽減してきた。頚部、肩周りの過緊張はまだ強いが初回よりも筋緊張は緩和してきている。
8週目(6回目のアジャストメント)には、仕事が忙しく疲労が溜まってくると頚こり肩こりは感じるが、頭痛が以前よりも和らぎ鎮痛剤を服用せずに居られるようになった。腰痛は前かがみの態勢やデスクワークでの姿勢でもよほど長時間同じ態勢を取らない限り痛みは出なくなった。
14週目(9回目のアジャストメント)には、仕事が忙しく、上を向いたり長時間のデスクワークなど以前痛みが出た姿勢で作業が連日続いても首の痛み、頭痛は発症しなくなった。
現在は、ほとんどの症状が落ち着いたが、身体のメンテナンスとして定期的なカイロプラクティックケアを続けている。
今回の鋭い痛みを伴った頚部の痛みと頭痛は、骨盤、骨格の乱れから神経に負担がかかったことが原因であったと考えられる。
頭痛は、朝起きた時から常に痛みがありズキズキとした鋭い痛みであったが骨盤のサブラクセーション(根本原因)と自律神経のバランスの乱れによって体が過剰に反応してしまい症状に繋がったと考えられた。
首の痛みは、左胸鎖乳突筋、左後頭部の過緊張が強く、さらに肩から背中にかけても緊張が強くみられた。首の痛みの原因は骨格のバランスの乱れから頭部を支えられなくなり筋肉が過緊張してしまうものと、自律神経の乱れによって筋肉が過緊張な状態となってしまうものとがある。 今回の首の痛みは強い外傷はなく徐々に症状が強くなっていた。
検査では骨盤と下部頚椎、上部頚椎での明らかな体表温度の誤差と浮腫感、過緊張を確認した。首の痛み、頭痛はズキズキとした鋭い痛みであったため自律神経が乱れて交感神経が過剰になっている考えられ副交感神経に絞ってケアを開始した。
腰痛も20年以上も前から抱えてる。長期的な骨盤のバランスの乱れが腰椎の配列を乱し、椎間板に負担をかけていたものと考えられた。
アジャストメントによりサブラクセーション(根本原因)が取り除かれ、脳と体の情報伝達である神経のサイクルが正常に働いた結果、痛み止めを飲まないと我慢できない首の痛みと頭痛、20年以上続いた腰痛など症状の改善に繋がったと考えられる。
神経の流れを整えて体の情報を脳へ届けることの重要性が確認できる症例である。
執筆者前田カイロプラクティック藤沢院中島 恵
新潟県東蒲原郡出身。柔道整復師の免許を取得後、整骨院に勤務。様々な講習会に参加している中で本来のカイロプラクティックの考え方に興味を持つようになり塩川スクールを受講する。カイロプラクティックで地域や社会に貢献したいという思いが強くなり、日本のカイロプラクティックの発展に尽力してまいります。