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車を運転できない程のめまい

車を運転できない程のめまい

食事ものどに通らない程のめまいの改善

60代男性
主訴
めまい、肩甲骨周辺の痛み、耳鳴り
来院に至った経緯

令和6年の年末(12月30日〜31日頃)から突然めまいを感じるようになり、地面が浮くような感覚や、首を動かした際にふわっとした不快感を感じるようになった。

めまいは特に、首の向きや座った際に誘発されることが多く、さらに首のこわばりや左肩甲骨周辺の痛み、左腕の痛み、さらに若干ではあるが耳鳴りも伴っていた。年末に仕事が終わった後もめまいが続き、年明け、頚のこりや肩甲骨周辺の痛みが悪化していったが、左腕の痛みや耳鳴りはなくなり、我慢できる程度であった。

しかし、令和7年1月3日、突然年末のめまいの症状に加え、左半身に痛みを感じるようになったため、脳神経・脊椎外科の夜間緊急外来を受診し、MRI検査を実施。しかし、検査結果に異常はなく、ろれつが回らないといった症状も見られなかったことから、「脳が原因ではない」と診断された。

その後、別の病院(耳鼻科)を再度受診し、聴力検査やCT検査を受けたが、大きな異常は指摘されず、依然症状の原因は不明のままであった。しかし、不幸なことに症状が悪化し、めまいの影響で車の運転が難しくなってしまった。外出時にはタクシーを利用せざるを得ない程の状態となっていた。

年明けに仕事が始まっても、めまいによって車の運転ができない状態が続いていたが、自身は「一人親方」として仕事をしており、他人に頼ることが難しい状況だった。

その影響で精神的な負担も大きくなり、食事が喉を通らなくなるほどの状態に陥った。唯一口にできるのはお粥やゼリー飲料といった消化の良いものに限られ、力が入らないなど、体力の低下も心配されるようになった。このままでは仕事もままならないと感じ、何とか改善の糸口を見つけようとインターネットで情報を調べていたところ、当院のホームページを発見。症状の改善を期待し、来院を決意した。

初診の状態
  • 01

    左耳介上方

  • 02

    頸部全体の筋緊張

  • 03

    頸部の可動域制限(特に伸展・右回旋時)

経過と内容

初診時の視診では、体幹前傾位および左耳介上方変位が確認された。体表温度検査ではS2、C7、C1で異常反応があり、左右の温度の誤差が確認された。静的触診では右PSISの下端にくぼんだ浮腫感、頸部全体の筋緊張、腰部起立筋の緊張が確認された。動的触診では右仙腸関節、C7の可動制限があった。初回ではアジャストメント後のレストの時から、めまいの症状が現れ、また首回りはひりひりするといった反応が現れていた。2回目の来院時に伺ったのは、その後、1日は両肩に痛みが現れたが、徐々に症状が引いていったとの事であった。

3回目のアジャストメントには、肩周囲の動きが改善し、楽に回せるようになった。また、めまいの症状が薄くなり、今回からタクシーではなく、自家用車で来院できるようになった。

6回目のアジャストメントには、仕事で身体を動かすこともあまり気にならなくなり、めまいの頻度が減少してきた。この頃になると、そういえば耳鳴りはほとんどしないことに気が付いた。

9回目のアジャストメントには、めまいがほぼなくなった。仕事も通常通りに行くことが出来た。そして、何よりも固形物を食べることが出来たため、体力面での心配がなくなったと喜んでいただけた。


考察
岡芹 侑哉

執筆者OKA接骨院・鍼灸院・カイロプラクティック岡芹 侑哉

1993年、埼玉県出身。柔道整復師・鍼灸師の免許取得。接骨院・鍼灸院・整形外科の研修後、接骨院を開業。塩川スクールにてトムソン教室、クレニオセラピー、上部頸椎ボディドロップターグルリコイル、Gonstead seminar修了。現在、塩川スクールの検査のインストラクターとしてカイロプラクターの育成に携わる。

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