シオカワグループ シオカワグループ

膝痛

膝痛

トレーニング中に左膝が伸びないような感覚と痛みが出てきた

50代男性
主訴
膝痛、坐骨神経痛
来院に至った経緯

ジムのインストラクターをしているが、トレーニング中に左膝が伸びないような感覚と痛みが出てきた。また、日常生活でも朝起きた時に足のつり感も出るようになってきた。コロナ禍で仕事が休みになり、体重も増えてしまい、膝にかかる負担が大きくなってしまったと感じている。

10年前には、坐骨神経痛に悩まされシビレも出ていたが、対処として接骨院に週1−2回通い電気を当てていた。 特に右の靴の内側が異常に削れてしまうことも気になっている。

睡眠は3時間くらいで起きてしまい、枕のポジションが決まらず、頭痛も出てきてしまう。 昼にも1~2時間睡眠をとるが、しっかり寝られず慢性的な疲れを感じている。友人の紹介で塩川カイロプラクティック治療室に来院される。

初診の状態
  • 01

    左仙腸関節の可動域制限

  • 02

    腰椎の反り

  • 03

    後頭部左側の浮腫感

経過と内容

レントゲン評価は、腰椎の状態はD4レベルで、全体的な椎間板のスペースが減少していた。 5〜10年ほど負荷がかけられていた状態だったので初期集中期(来院から1ヶ月)は週1回のケアを提案する。

問診と検査から左の仙腸関節と上部頚椎に制限を確認した。骨盤は、左方向への動きはあるが、右へと傾ける時の可動域制限があった。 頚椎は、右に向こうとする際の可動域制限を確認した。

初回では、骨盤の左側と上部頚椎のアジャストを行った。 施術後に仕事があったが、膝に痛みがあまり出なかったということだった。 初回より7日後(2回目のアジャスト)骨盤の動きが少し維持されていたが、仕事中に違和感が出てきた。

初回より2週間後(3回目のアジャスト)には、仕事中に膝の違和感も出なくなりしっかりと動けるようになった。 初回より1ヶ月後(6回目のアジャスト)では、主訴として伺っていた部分の不安がなくなっている。初回より2ヶ月後(10回目のアジャスト)には、身体の内側に目を向け、体重の調整やパフォーマンス向上など新しい目標を作り、メンテナンスで来院されている。


考察

左足を伸展した時に伸びきらない感覚や痛みを生じた原因は、骨盤の可動域の低下があったと考えられる。レントゲンの評価でも骨盤に傾きが現れており、腰椎の椎間板もD4と慢性的状態だった。

骨盤が不安定になることで、その不安定な場所を安定させるため、お尻やもも裏の筋肉は硬直して骨盤を補強します。それらの緊張が膝の可動性や疼痛に繋がっています。一般的には、お尻やもも裏の筋肉をストレッチして、筋の緊張を和らいでいきますが、それでは根本的な改善には至りません。

また、体を建物として考えると、土台となる骨盤が不安定なることで、その土台の上にも悪影響を与えていきます。今回のケースでも同じように、骨盤の不安定によって頚部に負荷をかけ続けていたため、頚部や頭部に負荷を与え頭痛に繋がったと考えられる。

骨盤部へのアジャストメントによって、神経の流れが安定し、骨盤の可動域制限が改善し、土台が安定したことで、自分の体が自然と回復できるようになったと考えられる。

塩川 雅士D.C.

執筆者塩川カイロプラクティック治療室塩川 雅士D.C.

1980年、東京都生まれ。17才で渡米後、2004年パーマーカイロプラクティック大学を優等で卒業。D.C.の称号取得。米国ナショナルボード合格。日本カイロプラクティックリサーチ協会(JCRA)役員。2005年からカイロプラクターを育成する学校の運営と講師に携わり、現在、年間約300時間の講義やセミナーなどの活動を全国で精力的に行っている。

pagetop