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階段や歩くときの膝裏の痛み

階段や歩くときの膝裏の痛み

50代女性
主訴
膝の裏の痛み
来院に至った経緯

来院の前日の夜、特に思い当たるきっかけもなく、突然左膝の後面に痛みが出現した。日中は普段通りの生活を送っており、特に激しい運動や膝に負担のかかる動作をしたわけではなかったため、痛みの発生に困惑している。

これまで病院や治療院に通うような身体の痛みを訴えたことはなく、健康には自信があった。しかし、今回は痛みが徐々に増していくような感覚があり、これまで経験したことのない違和感を覚えた。

症状としては、動作時に痛みが生じることが特徴的であり、特に階段を下りるときや歩行時に左膝の後面、特に外側に痛みを感じる。安静時には大きな違和感はないものの、動かすたびに痛みが鋭くなることがあり、日常生活に支障をきたし始めていた。これまで左膝はもちろんのこと、両足ともに大きな怪我や関節のトラブルは経験しておらず、原因が分からないことが不安要素となっていた。

患者自身はこれまで整形外科や治療院に通う必要性を感じたことがなかったため、痛みが自然に引くことを期待していたが、一晩経っても改善が見られず、逆に動作時の違和感が増していた。そこで、以前から当院に通院していた高校生の息子さんの話を思い出し、どのような症状なのか専門的な評価を受けたいと考え、今回の来院に至った。

初診の状態
  • 01

    腰部の起立筋の過緊張

  • 02

    左膝外側後面の浮腫感

経過と内容

検査より、骨盤部にサブラクセーションを認め、他の部位にはサブラクセーションを認めなかったため、1か所に絞ってアジャストメントを加えた。骨盤部のアジャストメントの後、やや膝の痛みの位置が変わり、再度検査を行ったところ、膝の外側後面全体というよりは腓骨の後方に痛みの位置が変わった。

1週目(2回目のアジャストメント)には、前日に好転反応としての膝の痛みが現れ、どくどくした痛みがあったが、本日はそれらが収まるとともに症状が改善された。本人曰く、もしかしたら左足を折り曲げて長時間座っていたかもしれないとの原因が聴取が出来た。

2週目(3回目のアジャストメント)には、施術開始時、すでに痛みがかなり改善していたため、腓骨に関しては軽いアジャストメントを加えた。症状が完全に回復し、また患者様自身も忙しかったのもあり、施術を終了した。


考察

今回の膝痛の原因は、長時間の同じ姿勢などによって骨盤部のサブラクセーションによって膝に大きな負担が掛かっていたものと考えられる。股関節、膝、足首など下肢の関節は、そこに直接的な外傷がない場合、そのほとんどは骨盤からの負担が掛かっているだけのケースが多い。

また、臀部や大腿部後面の症状は「L4、L5、仙骨、腸骨サブラクセーション」のサブラクセーションによって引き起こされることがあるが、今回のケースでも腸骨にサブラクセーションが確認された。骨盤部のサブラクセーションによっては同側の骨盤部の外側、大腿部や膝の外側部、かかとやアキレス腱部に痛みが出やすい。また、神経の走行上、反対の脚のふくらはぎ側面に痛みが現れやすい。これは骨盤のサブラクセーションによって、足に走行する神経を圧迫した結果、痛みやしびれといった症状が引き起こされたのであると考えられる。

今回の場合も、骨盤部の乱れから上半身の重さを地面に左右均等に掛ける働きをする股関節に制限が掛かり、その結果両膝に必要以上の負荷が掛かっていたものと考えられる。骨盤部の安定と共に膝に掛かる負担が減った結果として膝痛の解消に繋がったのだと考えられる。膝に症状があるからと言って、膝だけを見ていてはいけないと再認識させられた症例であった。

岡芹 侑哉

執筆者OKAカイロプラクティック岡芹 侑哉

1993年、埼玉県出身。柔道整復師・鍼灸師の免許取得。接骨院・鍼灸院・整形外科の研修後、接骨院を開業。塩川スクールにてトムソン教室、クレニオセラピー、上部頸椎ボディドロップターグルリコイル、Gonstead seminar修了。現在、塩川スクールの検査のインストラクターとしてカイロプラクターの育成に携わる。

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