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腰部痛

腰部痛

家の掃除に支障が出てきた

40代女性
主訴
左腰部痛
来院に至った経緯
結婚をして主婦として家事を主に10年近くしている。以前から疲れが溜まったり、家事でも前傾姿勢が続くお風呂掃除をすると少し腰痛が出たりすることはあった。しかし家事に支障が出たり次の日まで腰痛が続くことはなかった。また首はコリを感じることもあった。
そんな中、2週間前にキッカケなく日中から左腰が動けなくなるぐらい痛くなった。その後から左膝内側痛も歩くと出てきた。
安静にすれば良くなると思い、病院に行くことなく様子を見ていた。
だいぶ痛みも引いてきたが、立ち上がったり前傾姿勢やお風呂掃除をする時に少し腰痛や左膝痛もあり、旦那さんが塩川カイロプラクティックに通院し調子がよくなっていることを聞いて紹介を受け来院。
初診の状態
  • 01

    左仙腸関節周囲の浮腫

  • 02

    左腰部起立筋の筋緊張

  • 03

    左仙腸関節の可動制限

経過と内容
•腰部椎間板の状態としては、D2・3に相当するので週1回のケアからスタートした。
・初診から7日後に来院(2回目のアジャストメント)前回後、その日は楽に動ける感覚もあったが、次の日以降はそこまで日常生活に変化ない。
左の仙腸関節の可動制限がみられ、L5/Sの椎間板のみ減少傾向のため、土台である骨盤部の左右差の影響により腰仙部への負担増加が考えられたため、副交感神経領域に絞りアジャストメントを行った。
・前回から10日後に来院(3回目のアジャストメント)前回後、以前は前傾姿勢をすると腰痛あったが、3分ほど経つと洗顔や中腰の際に腰痛あった。左膝は歩行時痛は1回だけだった。
・初診から約1ヶ月後(4回目のアジャストメント)。洗顔や掃除時の中腰も大丈夫になった。たまに少し腰に張り感を感じるぐらい。左膝の歩行時痛は落ち着いている。
・初診から8週間後(5回目のアジャストメント)。上部頚椎の体表温度誤差や可動性減少も見られなくなってきたので、腰の張り感も軽減し経過良好なのでC7に移行。
・初診から約3ヶ月後(8回目のアジャストメント)。日常生活や首のコリも落ち着いてきたのでメンテナンスに移行した。

考察
今まで大きなケガなどなく、ぎっくり腰も経験していなかったようで、腰痛で動けなくなった時は心配したようです。完全に痛みが落ち着かなかったため、治療院に行ったこともなく不安でしたが、旦那さんの勧めもあり来院してくれました。
初診時から顕著な可動域制限などは見られず、2週間前からの腰痛ということでしたが、左仙腸関節周囲のスポンジ状の浮腫が目立ち慢性化していることも考えられた。
腰部椎間板の状態がD2/3だと2年から5年の慢性的な負担が考えられる。また腰仙部の椎間板のみが減少しており、レントゲンで骨盤の左右差も見られ、仙腸関節の可動性も左右差が見られたため、脊柱の土台である骨盤部の不安定により腰仙部への負担が増加しているようでした。
既往として子宮ポリープで婦人科での経過観察を受けており、上部腰椎だと卵巣の神経支配によりエストロゲンによるホルモンバランスの乱れ、排卵痛や無月経、生理不順やPMSに関与することもありますが、今回は体表温度誤差や可動制限も見られなかったため、前述の骨盤部の不安定性の影響が1番考えられました。
まずは左の仙腸関節にアプローチ後に下部頸椎の可動性が向上したため、骨盤部不安定性の補正と考え、上部頸椎と骨盤にアプローチを絞って経過を見ていきました。
また、左膝の構造的な損傷が見られなかったため骨盤部の影響が示唆され、経過で歩行時痛も落ち着きました。経過で上部頸椎のサブラクセーションの兆候も見られなくなったため、可動制限と体表温度誤差が残存していた下部頸椎に移行していくと首のコリ感も軽減してきました。
問診だけの情報だけでなく、レントゲンによって客観的にその方の歴史を垣間見ることができます。神経の流れが正常ではないサブラクセーションを特定するために、主観的な検査だけに頼らず、体表の温度やレントゲンを用いて客観的に考察することがすごく重要です。
今回の方は骨盤部の安定性向上とサブラクセーションが改善されることにより、脳からの神経への伝達がスムーズになり、身体の状態を把握し治る力が最大限に発揮されたからこそ改善に至ったと考えられます。
金城 寿生

執筆者塩川カイロプラクティック治療室金城 寿生

1989年、沖縄県生まれ。柔道整復師の免許取得後に上京。接骨院やクリニック勤務を経験。2022年東京カレッジ・オブ・カイロプラクティック(旧豪州ロイヤルメルボルン工科大学 日本校)卒業。塩川スクールにてGonstead seminar修了。研修を経て塩川カイロプラクティック治療室に入社。勤務しながら、インストラクターとしてカイロプラクター育成に携わっている。

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