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腰椎分離症

腰椎分離症

分離症から野球に復帰

カテゴリ: 腰痛中島 恵
10代男性
主訴
第3腰椎分離症
来院に至った経緯

小学3年生から野球を始めてからポジションはずっとキャッチャーをしている。現在は休日も含めて週5日、野球の練習をしている。

中学生になってから練習がよりハードになり、右肘の痛みで2週間ほど練習を休んでいたこともある。徐々に腰の違和感と脚に疲労が溜まりやすくなり、定期的なケアで整体に通っていた。

当院に来院する1か月前くらいから腰の痛みが強くなり我慢しながら練習を続けていたが、痛みが治まらなかったため整形外科を受診。MRI検査で第3腰椎分離症と診断を受ける。

腰部のコルセット固定と安静といわれたが、ご両親が他に何か出来ることはないかとインターネットで検索しカイロプラクテックを知った。初めてなこともあり、相談も含めて親子で来院する。

初診の状態
  • 01

    腰椎から仙骨部にかけて浮腫感あり

  • 02

    腰部脊柱起立筋の筋緊張

  • 03

    臀部の過緊張

経過と内容

分離症と診断されてから約2週間経過していた。初回に来院して頂いた段階で腰部に起立筋、臀部の過緊張、腰椎から仙骨にかけての浮腫感も強く確認したため、初期集中期として週に1回のケアを提案した。

2週目(2回目のアジャストメン)では、仙骨部の浮腫感の軽減がみられる。

3週目(3回目のアジャストメント)では、前回よりもさらに仙骨部の浮腫感の軽減していた。

4週目(回目のアジャストメント)では、腰椎部分の浮腫感の軽減もみられた。前回の治療も維持できていることを確認した。

7週目(7回目のアジャストメント)では、骨盤、腰部とも安定していた。

9週目(8回目のアジャストメント)では、前回の治療から2週間間隔を空けたが骨盤の状態は維持できていた。整形外科を受診し、MRIで骨の癒合が確認できたため、腰部の可動域が改善したら野球を再開できるといわれる。その後、1週間後に野球の練習に復帰した。現在は3週に1度のペースで体のケアを継続している。


考察

分離症は腰椎の後方部が分離した状態で、疲労骨折が原因と考えられている。今回の腰の痛みの原因は分離部で炎症しているからであるが、腰椎の部分で分離してしまうほど負担がかかってしまった1番の原因は骨盤のバランスの乱れからと考える。骨盤のバランスの乱れは腰椎の配列に影響を与える。骨盤のサブラクセーション(根本原因)を放置してしまうことで、慢性的に腰部に負担がかかり、可動性が低下してしまった中で運動していたことが原因であろう。膝に負担がかかると水が溜まるように、分離症でも分離した部分に水が溜まる。腰椎では触診で熱感を確認し、ぶよぶよとした浮腫感を確認した。

今回の患者様は、検査では骨盤、胸椎、下部頚椎で反応を確認し、自律神経の症状みられなかったため筋骨格系でアプローチを開始した。

アジャストメントを継続し、骨盤のサブラクセーション(根本原因)が取り除かれたことで骨盤のバランスが整い分離している部分での負担が軽減したことと、神経機能の働きが正常に働くことで脳と体の情報伝達が正常に戻り、治る力が最大限に発揮された事が早期の改善に繋がったと考える。

分離症は安静にしていると痛みが落ち着いていることが多く、患者様自身が腰の状態や野球にいつ復帰できるのかとても不安をかかえていた。カイロプラクティックの検査で腰部や骨盤の状態を客観的に伝えられたことで安心感に繋げられ、検査の重要性を実感した症例だった。

子どもの頃からの体のケアの大切さと、怪我の予防にカイロプラクティックが身近なものとなるよう努めていきたい。

中島 恵

執筆者前田カイロプラクティック藤沢院中島 恵

新潟県東蒲原郡出身。柔道整復師の免許を取得後、整骨院に勤務。様々な講習会に参加している中で本来のカイロプラクティックの考え方に興味を持つようになり塩川スクールを受講する。カイロプラクティックで地域や社会に貢献したいという思いが強くなり、日本のカイロプラクティックの発展に尽力してまいります。

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