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背骨痛

背骨痛

背中に強い痛みがあり、仕事はおろかベッドで寝るのも困難な状況だった

カテゴリ: 高島 克哉
30代女性
主訴
背骨の痛み
来院に至った経緯

10歳頃に背骨痛が出て、背骨を優しく押すだけで強い痛みがあった。いろんな治療を試してきたがどこに行っても効果を感じることができずに困っていた。

成長につれて痛みを感じる頻度が増え、趣味の運転もできない日々が続き、ついには仰向けで寝れなくなってしまっていた。

自分の背骨の状態をしっかり把握して、少しでも背骨の痛みを改善して日常生活や趣味を楽しんでいきたいと思い来院された。

初診の状態
  • 01

    上部頸椎の明らかな浮腫と緊張

  • 02

    右仙腸関節の可動制限

  • 03

    中部胸椎の過剰な可動

経過と内容

背中の痛みがどんどん強くなっており、仕事は愚か日常生活にも支障をきたしているとのことでまずは週2回のペースでの通院・経過によって徐々に間隔をあけていくケア計画を提案した。

初回のアジャスト後から背中の痛みに変化が見られ、4週目のアジャストメント時には背中を気にせずに睡眠をしっかり取れるようになった。

しかし右仙腸関節の可動制限や上部頸椎の緊張は変化はあるものの、浮腫含めまだ抜けきらず残っている状態だったため、リスティングは変えずにに経過を見ていくことにした。

7週目のアジャストメント時にはもともとあった坐骨神経痛や不眠にも変化が見られ、背中だけでなく仕事中の座位姿勢での下半身の痛みもなくなった。また、このタイミングから右仙腸関節の動きはかなり安定していたため腸骨のリスティングから仙骨のリスティングに切り替えた。

12週目のアジャストメント時には身体の調子もすごく良く、仕事中の過剰な発汗が気になることもなくなったとのことだった。それに加えて上部頸椎・仙腸関節の可動性や浮腫感・緊張も全体的に落ち着いてきており、間隔を空けても顕著に戻ったりすることもなかったため、メンテナンスとして3週〜4週に1回のケアで進めていくことにした。

 

 


考察

今回は骨盤部の神経伝達の異常(サブラクセーション)によって主訴である背中の痛みが引き起こされていたケースでした。

動的触診をした際、痛みを訴える背中の箇所は過剰な動きが見受けられ、その過剰な動きを安定させるために身体はその周辺の筋肉を固め不安定さをカバーしている状態でした。

背骨の土台である骨盤が不安定だと、背骨は身体全体のバランスを取るためにカバーをしてくれます。その結果、過剰な動きをしてしまい必要以上の負荷がかかることによって痛みが引き起こされていたと考えられます。

また、自律神経は身体を活発にさせる交感神経とリラックスさせる副交感神経の2つに分けられます。この2つが車でいうアクセルとブレーキの役割を果たし、上手に切り替わることで身体を正常に保っています。

今回のケースでは副交感神経領域である骨盤部と上部頸椎にサブラクセーションをはっきりと確認することができ、それによりブレーキである副交感神経が上手に機能できなくなり交感神経が過剰になってしまっていたことで、過剰な発汗や不眠などの症状も引き起こされていたと考えられます。

今回は身体の土台であり副交感神経領域である骨盤部と上部頸椎のアジャストメントを集中的に行なったことにより、骨盤が安定し背骨にかかっていた過剰な負荷が軽減されたことに加え、副交感神経がしっかりと機能できるようになり自律神経のバランスが上手に取れるようになったことで背骨の痛みだけでなく発汗異常や不眠症の改善につながったと考えられます。

 

高島 克哉

執筆者塩川カイロプラクティック治療室高島 克哉

神奈川県川崎市出身。横浜市の整体院に勤務後、世田谷区で開業。自分の治療法に確信が持てず、様々な治療法を模索し多くの講習会に参加。そんな中、偶然塩川雅士D.Cの記事を読んだことをきっかけにカイロプラクティックの持つ無限の可能性に衝撃と感動を覚える。その後塩川カイロプラクティックスクールに参加し、研修を経て正式に入社。現在は治療にあたりながら塩川スクールのインストラクターを担当する。

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