シオカワグループ シオカワグループ

肩関節周囲炎

肩関節周囲炎

着替えや睡眠もできないほどの肩腕の痛みと痺れ

60代女性
主訴
五十肩による痛みと痺れ
来院に至った経緯
8か月前から左肩から左肘(ひどいときは前腕まで)の痛みがあり、病院で肩関節周囲炎と診断され週一回リハビリに通うも、だんだん悪化してきている。
左肩は拘縮していて、可動域が極端に狭く、睡眠中も左肩が下になるとすぐに痛みや痺れが出て起きてしまう。
寝起きに両手のこわばりもあり、肘をつくと上腕に刺すような痛みがあるため、どうにかならないかと来院。
初診の状態
  • 01

    仙骨全体と下部頸椎にスポンジ状の浮腫

  • 02

    下部頸椎の明らかな可動制限

  • 03

    肩甲骨周辺の筋の過緊張

経過と内容
・頸部の椎間板がD4と慢性化しており、左腕の痺れと痛みが強く悪化傾向も見られ日常生活に支障が出ていることなどから、まずは週に2回のケアから始める事にした。
・初診から2週間後(3回目のアジャストメント)では、左肩の痛みと可動域に変化が見られ、肩の筋肉の緊張が明らかに抜けていることが確認できた。下部頸椎のブレイクも初診時より弱まり、動きも良くなってきているがいまだに疼痛は残っている。
・初診から1ヶ月後(6回目のアジャストメント)では、夜中に痛みで起きることはなくなったとのことだった。腕は変わらず上がりにくいが、下部頚椎の動きが明らかに良くなってきており、浮腫も変化してきている。
・初診から1ヶ月半後(10回目のアジャストメント)時には、結滞動作以外の可動域が初診時に比べ明らかに広がってきていた。
下部頚椎は動きは変わらず良くなっており、ブレイクもかなり変化してきている。7回目から胸椎のアジャストメント(T5PRI-T)を入れた事も可動域に変化が見られた1つの要因と考えられる。
現在は可動域も改善し日常生活に全く支障ない状態だが、さらなる改善と状態の維持を目標にご自身でのエクササイズと並行して月2回のメンテナンスを続けている。

考察

仕事では下を向いて作業をすることが多く、また重いものを持ったりなど慢性的に頸椎や肩・腕に負担がかかっていたことから頸椎の椎間板スペースが狭くなり腕につながる神経に負担がかかっていたと考えられる。
また睡眠中に患部が下になると痛みで起きてしまう状況が続いていたことから、無意識のうちに睡眠中もその体勢にならないように緊張してしまい肩甲骨周囲の過緊張と睡眠の質の低下を起こしていたと考えられる。

通常は身体を休めることで症状は改善に向かって行くが、サブラクセーションによって脳が首と肩の状態を適切に把握することができず、対処できていなかったことから症状が悪化し慢性化してしまっていたと考えられる。

頸部に対してアジャストメントを重点的に行ったことにより頸椎の可動域が改善され、神経の伝達が正常に行われることにより肩の可動域が改善し、肩甲骨周囲の過緊張、腕の痛み・痺れの改善にもつながったと考えられる。
日常生活でも出来る範囲でのストレッチやエクササイズを取り入れたことにより、早期の改善につながった。

高島 克哉

執筆者塩川カイロプラクティック治療室高島 克哉

神奈川県川崎市出身。横浜市の整体院に勤務後、世田谷区で開業。自分の治療法に確信が持てず、様々な治療法を模索し多くの講習会に参加。そんな中、偶然塩川雅士D.Cの記事を読んだことをきっかけにカイロプラクティックの持つ無限の可能性に衝撃と感動を覚える。その後塩川カイロプラクティックスクールに参加し、研修を経て正式に入社。現在は治療にあたりながら塩川スクールのインストラクターを担当する。

pagetop