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肩こり・高血圧(上160下95)

肩こり・高血圧(上160下95)

肩こりだけではなく、高血圧も治った!

50代男性
主訴
肩こり、高血圧(上160下95)、背部痛、腰痛、右肩周辺の痺れ、肘痛、手首痛
来院に至った経緯

仕事は30年以上、美容師の仕事をしている。職業柄か、美容師を始めた当初から肩こりを感じるようになった。肩こりは年々酷くなり、ここ5年くらいは酷くなると吐気や頭痛を感じるようになってしまった。

普段はマッサージなどを受けて凌いでいたが、ある日仕事中に右肩周辺にビリっと電気が走るように痺れを感じ、それ以来仕事が忙しくなってくると同じようなことが続いていた。元々、右肘や右手首には鈍い痛みを感じていたが、痺れを感じたことは一度もなかったため、これはまずいと思いお客様の紹介で整体院や針鍼灸院に通ってみた。

学生時代はバレーボールをやっており、その頃から腰痛もあったため、これは年齢的に本格的にメンテナンスをする良い機会だと思ったが、整体院や針鍼灸院では受けたその場は体が軽くなるが、一晩眠ると元に戻ってしまっている感覚があった。

ここ2年間は仕事が忙しくなると血圧が上がっているのか顔全体がほてるような感覚があり、病院で検査をしたら上160下95で高血圧と診断されて降圧剤を処方された。子供の頃から親から薬は体に悪いから飲むなと教育されてきて、大人になって風邪を引いても薬は飲んでいなかったので降圧剤も飲まずに過ごしていた。

年齢的にも本格的に身体のメンテナンスをしないとダメかと思い、何かないかなと探していたところ、美容室のお客様のご紹介で来院された。

初診の状態
  • 01

    腰部起立筋の過緊張

  • 02

    背部全体の過緊張

  • 03

    腰椎5番周辺と隆椎(頚椎7番・胸椎1番)周辺に体毛

経過と内容

腰部の椎間板にD3、頸部の椎間板にD4レベルと慢性的な段階が確認されたため、週2回のケアを提示したが、仕事の関係上週1回のケアも難しく2週間に一度のペースからケアからスタートすることにした。

4週目(3回目のアジャストメント)には、寝起きの腰痛が楽に感じるようになった。仕事中に腰が痛いなと思っても、一晩寝れば回復できるようになった。

8週目(6回目のアジャストメント)には、背中の張り感がかなり楽に感じるようになり、肩こりもかなり楽になった。酷いときには吐き気や頭痛を伴っていたが、カイロプラクティックケアを受けだしてから吐き気や頭痛は感じなくなっていた。

17週目(10回目のアジャストメント)には、右肩周辺のビリっと電気が走るような痺れは本人も忘れていたほど一度も出なくなった。また固まっていた肘や手首が動きやすいと感じるようになった。病院での検診では血圧もほぼ正常値に戻っていた。

22週目(12回目のアジャストメント)には、腰痛も背部痛も肩こりもほとんど感じなくなり、仕事で無理が祟ってくると自分ですぐに気付けるようになった。

現在は、ほとんどの症状が落ち着いているものの、身体のメンテナンスとして2週間に一度のカイロプラクティックケアを続けている。


考察

今回の肩こりの原因は、骨格のバランスが乱れたことで頭の重さを支えられず神経に負担が掛からないように首や肩の筋肉を固めていたものだと考えられる。

肩こりには通常二種類あり、前記のように骨格のバランスが乱れているケース。もう一つは自律神経のバランスが乱れ、交感神経が過剰に働いた結果、体が過緊張を起こしているケース。今回の肩こりは完全に前者で筋骨格の乱れが原因だろう。

高血圧があったが、上160下95と収縮期の高血圧(上の値が高い)で、なおかつ上下の差が40以上離れている問題は交感神経の問題である可能性が高い。今回は腰痛もあったが、骨盤部は最初から安定したため、腰部からアプローチを開始している。

骨盤部は副交感神経部位となり、腰部は交感神経部位となる。収縮期の高血圧があったことからも、腰部、中部胸椎、下部頸椎と交感神経部位に絞ってアプローチをしたことが結果に繋がったのだと考える。

右肩周辺にビリっと電気が走るような痺れは下部頸椎からの問題である可能性が極めて高い。右肘や右手首にも鈍い痛みがあったが、手に伸びる神経は第5頚神経から第8頚神経と第1胸神経から形成されている。

痛みを感じる神経は「正常→痛み→痺れ→麻痺」の順番に進行してしまうが、右肩周辺にビリっと電気が走るような「痺れ」を感じていたということは、首の神経にはかなりの負担が掛かっていたと推測できる。

今回は、肩こり、背部痛、腰痛と筋骨格系の問題がメインではあったが、高血圧などがある場合は問題の神経系を絞ってアプローチする必要がある。アジャストメントによって神経の流れを整えて、体の情報を脳へ届けることの重要性が分かる症例である。

前田 一真

執筆者前田カイロプラクティック藤沢院前田 一真

1982年、神奈川県生まれ。シオカワスクール在学中から塩川カイロプラクティック治療室にて内弟子として学ぶ。塩川満章D.C.と塩川雅士D.C.に師事し、副院長まで務める。2023年に前田カイロプラクティック藤沢院を開院。一人でも多くの人にカイロプラクティックの持つ無限の価値を知っていただくため、カイロプラクターとして尽力している。またシオカワスクールでは現役講師を務めており、後任の育成にも力を入れている。

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