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肩こりを伴う更年期障害

肩こりを伴う更年期障害

肩こり、むくみ、重だるさなど、様々な症状のお悩み

40代女性
主訴
更年期障害
来院に至った経緯

中学生の頃から肩こりを感じるようになり、特に原因は思い当たらなかったが、次第に首が硬くなるような感覚があった。以来30年間、肩こりが続いており、重だるさや首の動かしにくさを感じるようになった。

仕事は農業に従事しており、首を頻繁に使うため、日常的に動かしにくさを感じていた。また、胸が苦しくなることがあり、見た目にも左肩の筋肉の盛り上がりが気になっていたが、腕のしびれはなかった。

3年前から肩こりを含め、インターネットで自律神経失調症かもしれないと思い、病院に受診したところ、「更年期障害」と診断された。そこからはより一層、首や肩の緊張が増し、肩こりがひどくなったように感じる。

また、他の部位にも影響が出てきた。例えば、手足のむくみを感じるようになったことである。朝に手がむくみ、夜には足がむくむような状態であった。また、体が重くだるさを感じることが増え、疲れやすさを感じる。年齢のせいとも思ったが、更年期障害と診断されてから一層症状が現れた。

睡眠時間も5〜6時間と短く、熟睡感が得られなかった。さらに、夜間に2回トイレに起き、その際に喉の渇きを感じることが悩みの一つであった。加えて、来院の1ヶ月前から背中や腰に蕁麻疹が現れ、更年期障害の影響ではないかと不安を抱いていた。

長年続く肩こりに加え、最近では右足の親指にしびれを感じることがあった。強い痛みはないものの、しびれが断続的に続いていた。また、姿勢の悪さや体の硬さも気になり、趣味であるヨガのポーズを取りづらくなっていた。こうした症状の改善を求め、健康維持のためにカイロプラクティックに興味を持ち、根本的な解決を目指して来院を決意した。

初診の状態
  • 01

    頚部全体の過緊張、熱感

  • 02

    頚椎移行部のスポンジ状の浮腫

  • 03

    腰部起立筋の筋緊張

経過と内容

初診時の状態では、右側の仙腸関節・L4・C6・C1に浮腫感や可動域制限が見られた。体表温度検査では骨盤・下部頚椎・上部頚椎に左右の温度差が確認され、頚部は過緊張状態であった。姿勢面では、左耳介上方、前かがみの姿勢が目立っていた。また、検査中にも更年期障害のためか、発汗することが多い。複数個所のブレイクやフィクセーションが見られたが、症状から交感神経サブラクセーションと判断し、ケアに移行した。初回のアジャストメント後には、呼吸がしやすくなり、体が軽くなるといった変化が見られた。

4回目のアジャストメント(3週目)には、主訴であった首から肩の凝り感がほぼ消失し、調子の良い状態が続いていた。1~3回目でも症状は軽減していたが、肩こりの無い状態を保持できていると感じるのは4回目から。しかし、座っていると腰痛を感じることがあり、腰部へのアプローチも併せて行った。

6回目ののアジャストメント(5週目)には、不眠症気味であった状態が改善し、よく眠れるようになったとの事。頚部および腰部の症状が軽減したため、副交感神経サブラクセーションにアジャストメントを変更。

9回目のアジャストメント(7週目)には、全身に蕁麻疹が見られた。この時の原因はスパイスカレーの摂取によるものとの事。この時、以前スポーツクラブに通っていたが、コロナ禍で施設が閉鎖され、発汗の習慣がなくなっていたことを思い出した。この時に再度、交感神経サブラクセーションのアジャストメントに変更した。

11週目(10回目のアジャストメント)には、右拇指・示指のしびれが軽減し、前腕部の痛みはほとんどなくなり、軽いしびれが残る程度となった。それまでのアジャストメントでは、施術後にだるさを感じることも多かったが、この週になり症状が大きく変化した。睡眠もすっきり起きられるようになってきたとの事。

13回目のアジャストメント(14週目)には、全体に広がっていた蕁麻疹が大幅に軽減。日常生活の質が向上し、身体の柔軟性も改善。趣味のヨガにも以前より取り組みやすくなった。

14回目のアジャストメント(16週目)には、ほぼしびれを感じない状態となり、年末の仕事も問題なくこなせているとの報告を受けた。健康意識が向上し、メンテナンスケアを継続する意欲を示した。夜間頻尿はまだあるものの、頻度は2回から1回に変わっているため、継続してみていきたい。現在は月1~2回のペースで健康維持のためのケアを継続中である。


考察
岡芹 侑哉

執筆者OKA接骨院・鍼灸院・カイロプラクティック岡芹 侑哉

1993年、埼玉県出身。柔道整復師・鍼灸師の免許取得。接骨院・鍼灸院・整形外科の研修後、接骨院を開業。塩川スクールにてトムソン教室、クレニオセラピー、上部頸椎ボディドロップターグルリコイル、Gonstead seminar修了。現在、塩川スクールの検査のインストラクターとしてカイロプラクターの育成に携わる。

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