男性更年期

ストレスによる過呼吸・胸の嫌み・だるさが改善

来院に至った経緯

4年前過度のストレスで体調を崩し、それから過呼吸や胸の嫌み・だるくて動けない症状が始まった。病院にいくとうつ症状と診断され安定剤を処方された。薬を服用したが症状は安定せず、体調に波がある状態が続いていた。2年前にコロナウイルスに感染しその頃から症状は悪化していった。その頃の内科的な症状は、倦怠感・不安感・呼吸困難・胃の不調・下痢・過呼吸・動悸・溝おちが苦しみ・運動をやりすぎると疲れがひどい。外科的な症状は首がこりやすく、背中のつまり、腰痛もたまにある。その様な症状がずっと続いていた。

他の病院に受診すると血液検査から男性ホルモン（テストステロン）の数値が低く、男性更年期の診断を受け、ホルモン療法（テストステロン製剤を定期的に筋肉に注射する）行うようになった。しかしながら症状は全く好転しない日が続いていた。このままずっとホルモン療法が続くのかという不安も重なり症状は悪化していった。

そんな中、カイロプラクティックが自律神経失調症に対して有効だとインターネットの情報から知り、近隣でしっかりしたカイロプラクティックをやっているところが無いか調べたところ、レントゲンを撮ってやっているところ、LINEで予約が出来る手軽さ、口コミの評価が高かった事を理由に、当院を予約された。

初診の状態

• 01

  左へ頭部の傾き

• 02

  右頸部の過緊張

• 03

  左仙腸関節の可動制限

経過と内容

レントゲン評価では全体的な椎間板スペースは比較的良好であった。レントゲン評価に大きな問題がなくても、症状は複雑で深刻な場合は多々ある。1日でも早く回復したい、健康の不安を取り除きたい思いから、週1のペースでケアをしていく事にした。
1週目（1回目のアジャストメント）には、アジャストメント後に腰がすごくスッキリした感覚があった。
2週目（2回目のアジャストメント）には、頭痛や倦怠感が少し軽減してきた。
3週目（3回目のアジャストメント）には、動悸や倦怠感がなくなってきた。仙骨の浮腫や後頭下の浮腫も軽減してきた。
4週目（4回目のアジャストメント）には、朝も普通に起きて普通に会社に行けるようになった。思った以上に回復が早く、患者さん自身もビックリしていた。

その後2週間に1回のケアを約2ヶ月継続した。腰痛は再発するものの自律神経的には安定し、精神的にも不安感も軽減し、病院にも行かなくてもいい自分で治すというメンタルにも移行してきた。
現在は１ヶ月に１回のケアで予防を継続している。

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考察

今回の症状は自律神経の乱れが原因で男性更年期の症状が発症したと思われる。
更年期障害は女性特有の症状と思われがちだが、男性更年期障害は意外と多く、年齢とともに男性ホルモン（テストステロン）が減少したり、ホルモンのバランスが乱れたりすることにより、身体面・精神面・性機能面などにさまざまな症状がみられる。
脳と精巣をつなぐ神経伝達の乱れからテストステロンの減少が起こったと推測し、副交感神経のサブラクセーションにアプローチを行った。
頭痛、動悸、胃の不調などの症状も自律神経の乱れが原因だと推測する。動悸は交感神経過剰なことの特徴でもあり、みぞおちの違和感も胃酸が逆流してくるのも交感神経が過剰になり食道が上がってしまったことによる問題である可能性が高い。
神経の流れを整えて、精巣の状態を脳が正しく把握することができるようになった結果、不要な指令を出す必要がなくなり徐々に自律神経が安定していった。
今回のように何らかのストレスによって発生するのは交感神経が刺激されたからであり、副交感神経が働いていないことが原因と考えられる。今回の症例では自律神経の乱れが原因である症状が多く観察されたため、自律神経を加味しアプローチした。
アジャストメントによってサブラクセーション(根本原因)が取り除かれ、体の情報が脳へ届いた結果、自律神経のバランスが保たれることで症状の改善に至ったと考えられる。
症状を薬でコントロールするのではなく、根本原因を取り除き人間本来持っている自然治癒力こそが最高の医者、最高の薬剤師である事を再認識した症例である。