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椎間板ヘルニアによる足の痛みと痺れ、家事ができないほどの頭痛

椎間板ヘルニアによる足の痛みと痺れ、家事ができないほどの頭痛

足の痺れと頭痛で生活をすることもままならない状態からの回復

40代女性
主訴
左足もも裏の痺れ、首からくる頭痛
来院に至った経緯

今年(2024年)の1月にヘルニアを発症と病院で診断される。腰自体には、大きな違和感はないものの、左足の腿うらに痺れを強く感じるようになってしまった。また、首からくる頭痛にも15年程悩まされる。

薬にはなるべく頼りたくないという想いはあるものの、病院で処方された薬を服用。それでも2ヶ月間はほぼ寝たきりの生活を送り、お風呂やトイレもままならない状態で家族に迷惑をかけてしまったことに心をいためてしまった。

なんとか現状を変えたいという思いから、整形外科や整体院、鍼灸院など良い噂を聞くところには一通り通院をした。効果があったとしても、すぐに元に戻ってしまうことがもどかしく、良い先生に巡り会えないものかと日々悶々としていた。そんな時に、ご主人が塩川満章先生のことを見つけ、半信半疑ながらも少しでも改善すればと思い来院に至った。

初診の状態
  • 01

    左もも裏に強い痺れ

  • 02

    後頭部の頭痛

  • 03

    右の仙腸関節の可動域制限

  • 04

    脊柱起立筋の強い緊張

  • 05

    上部.下部頚椎の熱感

経過と内容

腰椎5番の椎間板はD4レベルと慢性化が進んでおり、また頸部においてもC6の椎間板が摩耗して神経を圧迫している。
初期集中期は週1〜2回可能な限りお越しいただくということでケアをスタートした。

3回目のケアの段階で、頭痛がかなり軽減していた。上部頚椎周囲の筋肉の緊張も和らいでいる。しかし、下部頚椎の熱感は残存している。また、右ももの筋肉の張ってる感じが軽減されたとのこと。

4回目のケアの段階で、交感神経のエリアに移行した。骨盤のブレイクおよび可動域制限がかなり緩和された上に、上部頸椎も安定してきため。

5回目のケアの段階で、何もしていなければ痺れは気にならなくなった。L5やSIをポンピングするとまだ痺れは出てくる。

12回目のケアの段階で、腰の違和感はかなり軽減したとのこと。また腰部にあった皮膚の乾燥がかなり軽減してきて、上下の皮膚を比較してもあまり区別がつかないくらいには落ち着いている。

13回目のケアの段階で、しびれが完全に消失。頭痛は稀に出るが、出ても薬を飲まなくても耐えられるし、回復も早くなる。

21回目のケアの段階で久しぶりに痺れが出る。その際は、右の仙腸関節のブレイクが強かった。アジャストメント後寛解。

それ移行はメンテナンスとして週1回のケアを2週に1回と感覚を広げ始めた。メンテナンスとしてご来院いただいている。


考察
この患者様は慢性的な腰痛と頭痛が主訴での来院でした。

検査では右の骨盤、腰椎5番に浮腫感が強くあり鋭い痛みなども見られました。実際にレントゲンを見た評価では腰椎5番の椎間板に慢性的に負担がかかっており、病院でも腰椎ヘルニアと診断を受けているため、骨盤や腰椎などどこに原因があるのかをチェックしていきました。
また、家事をすることができなくなるくらいの頭痛を併発しており、場所でいうとこめかみや後頭部に発症されていました。右の骨盤と第一頚椎に浮腫や神経圧迫が強く見られたため、それらに絞ってのアプローチを行うことにしました。
第一頚椎や骨盤は副交感神経というリラックスするために必要な神経と密接な関係があります。
右の骨盤の可動制限などからも、土台である骨盤部のサブラクセーション(神経圧迫)により腰椎椎間板にねじれのストレスがかかり続けていた事で、腰椎5番の椎間板に慢性的な負担がかかっていたのではないかと考えられます。
また、今回は骨盤部と上部の頸椎に問題が見られましたが、副交感神経の神経圧迫により交感神経が過剰になった結果、後頭部の血流低下や筋緊張も顕著にみられ、交感神経に関係する頭痛のエリアである後頭部やこめかみに頭痛が発症したと考えられます。
今回は副交感神経に絞ってアプローチを続けた結果、おおかたの症状が緩和していきました。
また、副交感神経エリアが安定したのちは、交感神経領域である腰椎や胸椎、下部の頚椎へとアプローチを移行していくと、みるみる状態が安定していきました。土台を安定させてから、腰椎や胸椎へ移行していくことで負担が少なく、かつ効果的にケアを進めることができたと考えられます。
今回のように腰椎の椎間板ヘルニアと病院で診断されていても、それは結果であり、原因ではないかもしれないと私たちカイロプラクターは考えます。実際問題、骨盤にサブラクセーションがありそれを取り除くことで腰の状態も安定しました。また副交感神経領域に絞ったアジャストメントによって長年の頭痛も緩和されていくように経過を辿っていきました。
土台を安定させること、そして自律神経を絞ることが非常に重要であることが再認識できた症例です。
家事もすることができなくて、家族にも迷惑をかけていると、ご自身を攻め続けていた患者様が、みるみる自信を取り戻し、新たにパートを始めたり、お子様の送り向いを自信を持って再会したり。
患者様のもつ治癒力が最大限に働いて、健康であることに自信を持つことができた場面にご一緒することができて、光栄でした。
関野 貴友

執筆者NEOCHI関野 貴友

1999年、大阪府生まれ。19才より東海大学トレーナー専攻及び東京衛生専門学校のダブルスクールを行い、共に優等で卒業。鍼灸あん摩マッサージ指圧師を取得。のちに睡眠専門治療室NEOCHIを開業。2023年よりシオカワスクールのインストラクターを務め後進の育成にも力を入れている。

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