杖をついてしか歩けなかった腰痛が劇的改善
腰の痛みが以前より気になったいたが、ある日歩くことすら困難になるような腰痛と足の筋力低下を感じた。病院に検査に行くと椎間板ヘルニアと診断される。それからというもの、杖がないと歩くのが困難な状態まで悪化してしまった。仕事を引退した後はゴルフや旅行を楽しみたいと思っていたところから、そのような状況になってしまったことから、心身ともにダメージを受けてしまった。
過去にアメリカンフットボールをやっていた時に、たくさんの衝撃が体に加わったり、膝の靱帯を損傷していたりと、古傷のせいなのかと原因が不明で悩んでいる。
定年後、東京に帰ってくるにあたって、どうにか現状を打破することはできないかと、インターネットを検索していると、当院のことを知り、来院を決意された。
杖をついて歩きにくそうにしている
脊柱起立筋の過緊張
腰部から背部の皮膚が黒ずんで乾燥している
左内側広筋の筋萎縮
左母趾伸筋MMT3
腰椎の椎間板がD5~6とかなり慢性化が進んでおり、また内側広筋萎縮やMMTの低下などを加味し、本来は初期集中期である最初の1ヶ月は週3回が望ましいが、移動の体の負担とご予定を考慮し、週2回でケアをスタートする。
2回目(2週目のケア)では、杖をつかないでご来院され、歩行はまだふらつくものの安定していた。ただ仙腸関節の可動域、そして神経の圧迫に関しては、まだ取りきれていないところはあるので、継続で診なければならない。ご本人は杖がなくなったことにお喜びであった。
4回目(3週目のケア)では、歩行時間が当初は10分程度で疲労困憊でかつ下肢に力が入らない状態であったが、30分程度歩行ができるようになったとのこと。
7回目(4週目のケア)では、歩行に関しては1時間程度が通常でできるようになり、ご本人の感覚では筋力が半分以上は回復したとのこと。現に仙腸関節の可動域は問題なくなってきており、神経圧迫も骨盤部分よりも腰椎5番が目立つようになる。脊柱起立筋の緊張も和らいできている。
8回目のケア(4週目のケア)からは、L5PR、T8PRS、C7PLSのリスティングに変更。骨盤の神経圧迫は落ち着き、皮膚の質感が乾燥していたものが、徐々に元の皮膚に戻っていたことや筋緊張が和らいできたことなどが理由として挙げられる。
18回目のケア(8週目のケア)においては、腰の痛みは消失。違和感は残るものの、5000歩程度歩くことも苦ではなくなった。腰椎の柔軟性も出てきており、母趾のMMTも4〜5程度に回復。また、内側広筋も厚みが出てきている。また、この時期から念願のゴルフに行くことができた。久しぶりなので、全力ではできなかったが、非常に嬉しい出来事だったとのこと。
28回目のケア(16週目のケア)においては、1時間歩くと全体的に疲労感はでるものの、基本的に痛みや痺れなどは一切なく、違和感が出たとしても休憩すれば治るような状態に落ち着いていた。ゴルフをする際に、パターで足の調整が少ししにくい程度。全体的なブレイクも落ち着いてきており、関節の可動域も十分に出始めている。
33回目のケア(初診から五ヶ月)においては、全体的な症状は落ち着きを見せ、何ら問題なく、ゴルフに温泉を楽しむ日々を過ごし、予定を変更してセカンドキャリアをスタートし始めた。当初見られた起立筋の緊張はまるでなく、歩行も安定している。現在は2週に1回のペースでメンテナンスを継続されている。
執筆者NEOCHI関野 貴友
1999年、大阪府生まれ。19才より東海大学トレーナー専攻及び東京衛生専門学校のダブルスクールを行い、共に優等で卒業。鍼灸あん摩マッサージ指圧師を取得。のちに睡眠専門治療室NEOCHIを開業。2023年よりシオカワスクールのインストラクターを務め後進の育成にも力を入れている。