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喉が詰まるような違和感

喉が詰まるような違和感

病院での治療で改善しなかった喉の詰まり

50代男性
主訴
喉の違和感、不眠症、肩の痛み(特に左)
来院に至った経緯

10年前、極度の不眠に陥り、1日わずか1時間しか眠れない状態が3週間続いた。その後も睡眠の質は改善せず、慢性的な不眠が続いていた。以前はお酒を飲むことでなんとか眠ることができていたが、現在では決まった時間に目が覚めてしまい、眠りが分断される状態が続いている。

特に、夜9時に就寝しても深夜12時に目が覚め、さらに朝4時には起床しなければならず、そのことを意識するあまり焦りが生じ、再び眠ることが難しくなってしまう。

眠れなくなってしまったため、健康を意識するためにタバコをやめた。しかし、この頃から口内や喉に違和感を感じるようになった。

きっかけはコーラを飲んだ時に、テレビを見ながらであったため、右を向きながら飲んだ時に、喉にズキッと痛みが走った。それ以降、喉に詰まるような違和感を感じるようになり、それを解消するために、咳払いのような喉を鳴らす癖が出来てしまった。

最近ではそれに伴い、左耳に高音の耳鳴りや鼻づまりが常に続いている。一度病院で診察を受け、CTやMRIなども受けたが、特に異常はなく、治療法もなかった。唯一、「喉を鳴らさないでください。」というアドバイスであったが、それが出来れば苦労しないとの事。

左肩に痛みがあり、これは7〜8年前に重い物を繰り返し引っ張ったことがきっかけで発症し、それ以来違和感が続いている。動かすのは全域にわたって動かすことは可能であるが、しびれのような重い感じがする。これによって姿勢の悪化や呼吸の浅さも自覚している。

仕事の時間を気にしすぎることで覚醒しやすく、特に仕事に関する夢を見ることが多い。日中のストレスも影響しており、気持ちを落ち着かせるためにビール500mlを1日1缶(以前は3缶)、週末には日本酒も飲んでいるが、それでも睡眠の質が向上することはなかった。不安やストレスの影響が大きく、現在は睡眠導入剤や安定剤(トラゾドン)を服用している。

職業は製造業で、1週間ごとに勤務時間が変わる交代制勤務を行っており、不規則な生活リズムも不眠症に影響を与えている可能性もあるのではないかと考えている。また自身でも自覚するほど心配性であり、このままでは不調がずっと続いてしまうのではないかという不安があった。

そんな中、知り合いが当院での治療で、身体の調子が良くなったということを聞き、少しでも安心してゆっくり眠れるようになりたい、喉の違和感を改善したいという願いから、根本的な改善を求めて当院に来院した。

初診の状態
  • 01

    左胸鎖乳突筋の過緊張

  • 02

    左耳介上方

  • 03

    腰部起立筋の過緊張

経過と内容

初診では視診にて、左耳介上方変位および左肩の前方移動が確認された。体表温度検査ではC1、S2に異常反応が見られ、左右の温度の誤差が確認された。静的触診では右PSIS下端のくぼんだ浮腫、左アトラス横突起の浮腫感、腰部起立筋の過緊張が認められた。臀部の膨隆に左右差はなかった。動的触診では右仙腸関節およびC1に可動制限が確認された。

レントゲン評価ではC5/C6間およびL5/S1間の椎間板がD4レベルと慢性的な段階にあることが確認された。初期集中期では週2回からの通院ペースを推奨したが、遠方からの来院であることと仕事の都合により、週1回からのケアから開始した。

2回目のアジャストメントには、左肩の痛みが少し楽になった。アジャストメント後、半日ほど違和感があったが、その後消失。自覚はないが肩の可動域が低下していたため、ストレッチをアドバイス。

3回目のアジャストメントには、左側の耳鳴りと鼻の通りが改善。それに伴い喉の違和感も軽減してきた。肩の姿勢も改善し、開くようになってきた。睡眠の状況はまだ大きくは変わりない。

8回目のアジャストメントには、これまで何をしても良くならなかった口腔や喉の詰まるような違和感が完全になくなった。癖で喉を鳴らすことがあったが、それをしなくて済むようになったと喜んでいただけた。睡眠も途中で起きてしまう事が減って来た。体力が戻ってきたように感じているとの事。

このタイミングで筋トレ(5kgのバーベル上げ)を開始。しかし、トレーニング後に軽度の痛みを感じる(通常時の痛みはほとんどない)。無理はしない範囲での運動をアドバイス。

9回目のアジャストメントには、両肩の痛みが軽減し、ほとんど気にならなくなった。全体的な体調の良さを感じている。ペースを変更し、継続的なメンテナンスへと移行した。


考察
岡芹 侑哉

執筆者OKA接骨院・鍼灸院・カイロプラクティック岡芹 侑哉

1993年、埼玉県出身。柔道整復師・鍼灸師の免許取得。接骨院・鍼灸院・整形外科の研修後、接骨院を開業。塩川スクールにてトムソン教室、クレニオセラピー、上部頸椎ボディドロップターグルリコイル、Gonstead seminar修了。現在、塩川スクールの検査のインストラクターとしてカイロプラクターの育成に携わる。

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