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コロナ後の運動不足からの腰痛

コロナ後の運動不足からの腰痛

しゃがんだり、起き上がる時に腰が痛い

50代女性
主訴
右腰部痛
来院に至った経緯

以前から仕事が多忙になると腰に痛みを感じることがあったが、自宅近くの接骨院でマッサージやストレッチを受けることで、腰痛が長引くことはなく、日常生活に大きな支障をきたすことはなかった。そのため、痛みが出てもその都度ケアを受けながら過ごしていた。

コロナ前までは、週末にウォーキングをする習慣があり、体を適度に動かすことで腰の調子を整えていた。しかし、コロナ禍をきっかけにリモートワークが中心となり、運動の機会が激減。以前と同じように接骨院に通い続けてはいたものの、これまでのように腰痛がすぐに改善することはなくなり、慢性的に痛みを感じるようになった。ウォーキングを再開することも考えたが、腰の痛みが気になり思うように体を動かせず、そのまま運動の習慣も失われてしまった。

さらに、数カ月前からは特に明確なきっかけもないにもかかわらず、しゃがんだり起き上がったりする動作の際に腰に痛みを感じるようになり、スムーズに行動することが難しくなった。これまで接骨院で対応できていた腰痛とは違い、痛みが続くことで不安も増していった。改善の方法を探していたところ、インターネットで偶然当院を見つけ、興味を持ち来院を決意した。

初診の状態
  • 01

    仙骨周囲の顕著なスポンジ状の浮腫感

  • 02

    右腰部起立筋の緊張

  • 03

    右仙腸関節の可動制限

経過と内容
腰部の椎間板がD4、頸部の椎間板はD4/5レベルの慢性度合だったため、週2回のケアが考えられたが、遠方のため通院可能な週1回からスタートすることにした。
初診から1週目(2回目のアジャストメント)、仙骨から腰部にかけての浮腫が顕著。レントゲンでも確認されているが、腰部の皮膚の伸長性低下からもだいぶ慢性的である。
初診から4週目(5回目のアジャストメント)、しゃがんだ際の腰痛は落ち着いてきたが、起床時や洗顔時などの前傾姿勢は腰部痛ある。仙骨周囲の浮腫は残存している。
初診から8週目(9回目のアジャストメント)には、本人の中で腰部は70%回復してきた感覚。坐位からの立位動作や洗顔時の前傾姿勢も楽になってきた。初診時より仙骨周囲の顕著な浮腫は減ってきたが、まだ残存している。
初診から11週目(10回目のアジャストメント)には、腰部は90%回復してきた感覚と。仙骨周囲の浮腫もだいぶ軽減してきたため、2週後に経過を確認することとした。
初診から18週目(15回目のアジャストメント)には、腰の不安もなく、今後は運動再開していきながら、メンテナンスに移行した。

考察
今回の腰部痛の方は、仙骨から腰部にかけてのスポンジ状の浮腫が顕著であった。腰椎部での炎症を何度も繰り返していたと推察出来る。
腰部痛では、仙腸関節の問題の特徴と腰部の問題の特徴があります。
仙腸関節の問題では、座った直後から痛みが悪化したり、30分以内の短時間の坐位姿勢での疼痛増悪、歩行時の痛みや1日の後半に痛みが悪化し、朝に緩和する傾向があります。
腰部の問題の特徴としては、座った状態から立ち上がる際の痛み、長時間の坐位姿勢での疼痛増悪、歩行や横になることでの疼痛緩和や椎間板膨張による朝の疼痛悪化などがあります。
今回の場合、腰部の問題の特徴に当てはまりましたが、右の仙腸関節の可動制限が明らかで骨盤部の不安定性によりL5に負担がかかったことにより問題を起こしていることが明確でした。
また、毛細血管の収縮も交感神経が担っており、血流調整や皮膚代謝異常により仙骨周囲の浮腫に繋がっていたと考えられる。
今回の症例では、腰部椎間板の段階がD4レベルということもあり、通常であれば週2回のケアから開始したかったが、遠方ということもあり1週間に1度くらいのペースになってしまった。それでも、D4レベルの慢性的な状態で浮腫が顕著でも右仙腸関節のサブラクセーションが改善されたことにより神経の流れを整えて体の情報を脳へ届けてあげることがいかに重要か分かる症例である。
金城 寿生

執筆者塩川カイロプラクティック治療室金城 寿生

1989年、沖縄県生まれ。柔道整復師の免許取得後に上京。接骨院やクリニック勤務を経験。2022年東京カレッジ・オブ・カイロプラクティック(旧豪州ロイヤルメルボルン工科大学 日本校)卒業。塩川スクールにてGonstead seminar修了。研修を経て塩川カイロプラクティック治療室に入社。勤務しながら、インストラクターとしてカイロプラクター育成に携わっている。

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