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右腰の痛み、夕方になるにつれひどくなる頭痛

右腰の痛み、夕方になるにつれひどくなる頭痛

長年悩んでいた腰痛と、頭痛が同時に改善!

40代女性
主訴
腰の痛み
来院に至った経緯

仕事が繁忙期に入り、デスクワークの量が以前にも増して多くなっていた。ある日、通勤で電車に乗っていると、びきっと腰が痛むことがあり、それ以来腰の痛みが取りきれない日々が続いてしまった。骨盤がずれているような気がしてならないと思い、一緒に気になる頭痛も治療してくれるところをネットで検索しているところ、当院を見つけ来院に至る。

初診の状態
  • 01

    腰の中心あたりに痛みを感じる

  • 02

    両足に痛みが放散

  • 03

    左の脊柱起立筋の膨隆

  • 04

    長時間座った後や、朝起き上がりに痛みを感じる

  • 05

    夕方になるにつれ後頭部に感じる頭痛

経過と内容

ギックリ腰のような急性ではないが、腰痛の寛解までが長いこともあり初期集中は週2回いらしていただいた。

1週目(2回目のアジャストメント)の時には、左の脊柱起立筋の過緊張はかなり軽減していることが確認できた。患者さんの所感的にも、びきっとした痛みはなくなり、鋭い痛みから重たい痛みに変わった気がするとのこと。P-Lのアジャストメント後は、C7のスコープのブレイクは落ち着く。

7週目(5回目のアジャストメント)の時には、腰はかなり落ち着いてメンテナンスに移行したいとのことだった。左の脊柱起立筋の緊張はほとんど消失し、左右差はなくなる。ブレイクも以前より落ち着き、右の胸鎖乳突筋の緊張も和らいだ。

それ移行、はメンテナンスで月に1度いらしていて、頭痛は忙しい時に少し出てくる程度、腰痛は消失している。


考察

今回の患者様の腰痛のパターンは本来腰椎の問題であると考えて良い例です。

腰椎由来の腰痛は、椎間板に負荷がかかった時に現れる訴えが多いです。

・立ち上がりや起き上がりで痛む

・長時間の座り姿勢で痛くなる

などの特徴です。

ところが今回は骨盤をメインにアジャストメントを行っていきました。それは土台である骨盤が不安定になっていたことで、結果的に腰椎に負担がかかっていたと考察したからです。

腰部の筋肉の緊張や、皮膚の質感、可動域、体表温度測定など様々な要素を加味してアジャストメント箇所を骨盤としました。

結果として、腰痛は落ち着いていくことが確認できました。

また、頭痛も同時に診ていきましたが、今回の頭痛は緊張性の頭痛であると考えられます。

このタイプの頭痛は、仕事の後半(夕方以降)に筋が緊張し、硬直することによって起こることが多くみられます。 長時間のPC作業やデスクワークなどにより、頚部の緊張や眼精疲労によって交感神経が過剰になってしまうためです。

交感神経とは自律神経の中でも、緊張をさせたり、興奮作用があるものです。

自動車で言えばアクセルであり、交感神経が過剰ということは、アクセル全開で車を動かし続け、熱くなったり、ガソリンを多く消費してしまうようなイメージです。交感神経が過剰になると、血管は収縮し血流障害を起こします。 そのため、体の老廃物や毒素が蓄積し頭痛を誘発します。

これを解決するには、自律神経のうち副交感神経の働きを正常にする必要があります。副交感神経は自動車でいうところのブレーキです。

そして副交感神経とは頚椎の上部や骨盤が含まれます。

ですから今回は頚椎1番と骨盤の部分に集中してアプローチをすることで、交感神経の興奮が落ち着き、頭痛も落ち着いていきました。

一見、関係なさそうなお悩み2つでしたが、アプローチを自律神経の働きにも目を向けることで、同時に緩和されていきました。

闇雲に、あらゆる箇所をアジャストメントをすれば良いわけではないということがわかる症例でした。

関野 貴友

執筆者NEOCHI関野 貴友

1999年、大阪府生まれ。19才より東海大学トレーナー専攻及び東京衛生専門学校のダブルスクールを行い、共に優等で卒業。鍼灸あん摩マッサージ指圧師を取得。のちに睡眠専門治療室NEOCHIを開業。2023年よりシオカワスクールのインストラクターを務め後進の育成にも力を入れている。

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