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右脚の痛みとしびれ、左膝の痛み

右脚の痛みとしびれ、左膝の痛み

日常生活に支障をきたすまでの痛みが改善

70代女性
主訴
右脚の痛みとしびれ、左膝の痛み
来院に至った経緯

農家で畑仕事を長年続けている。

40代の頃に仕事中、ぎっくり腰になり2、3日寝込んでいたことがある。その頃から、腰に重だるさやしびれもたまに感じるようになってきたが、ごまかしながら生活していた。

当院へ来院する1年前くらいから腰の痛みはないが右脚のしびれ、痛みが強くなり整形外科に受診し、すべり症と診断を受ける。定期的に通院し、痛み止めの薬を服用していたが徐々に症状が強くなり、痛み止めを飲んでも痛みは変わらず、脚を引きずって歩くようになり、さらに歩いているとふくらはぎの前側が痛くて歩けなくなり、休むと痛みが和らぐが長時間歩くことができなくなってしまった。

右脚の痛みが悪化する少し前から左膝が痛くなり、膝を曲げることが出来ず、自転車に乗れなくなってしまった。整形外科を受診し両膝関節の変形性膝関節症と診断受ける。左膝も以前から痛みがあったが痛みがここまで酷くなるとも思わず我慢しながら過ごしていた。

痛みは悪化していくばかりで日常生活や農作業にも支障が出てくるようになり悩んでいた際、ご家族の方がユーチューブでカイロプラクティックを知る。インターネットで検索し相談も含めてご家族が付き添って来院に至る。

初診の状態
  • 01

    頚椎から背中にかけて過緊張 腰部脊柱起立筋、殿筋の過緊張

  • 02

    腰部脊柱起立筋、殿筋の過緊張

  • 03

    右脚を引きずりながらの歩行

経過と内容

初診時の状態は左側の仙腸関節には明らかな可動域制限がみられた。

頚部、腰部とも全体的に椎間板はD6レベルととても慢性的な段階と確認できた。初期集中期の目安として週3回のケアを提案したが、ご家族に送迎して頂く都合上、週2回のペースでケアを始めた。

3週目(4回目のアジャストメント)では、腰部起立筋の過緊張が和らいでいることを確認した。右ふくらはぎ前面の痛みが軽減し歩行は楽になった。

4週目(5回目のアジャストメント)では、左膝の痛みが軽減し椅子に座ったり立ったりする動作での痛みの改善がみられた。

6週目(7回目のアジャストメント)には、今まではご家族の送迎で通院していたが、自宅から当院へ電車で来院。症状が強くなってから一人での外出は控えていたが杖を突きながら歩くことが出来きた。

7週目(8回目のアジャストメント) には、杖は持参したが杖を使わずに自宅から当院まで歩いて来院できた。

12週目(12回目のアジャストメント)には、前の週に旅行へ行き長時間歩いたが右脚の症状も左膝の痛みも発症せず帰ってこれた。杖も一応持参したが使用せずに歩くことが出来た。

14週目(16回目のアジャストメント)には、左膝の違和感はあるものの自転車に乗ることが出来た。

18週目(21回目のアジャストメント)では、右脚のしびれや痛み、左膝の痛みが緩和し、掃除や農作業で前かがみの姿勢になることが多かったが痛みがなく作業できた。


考察

今回の右脚の痛みとしびれ、左膝の痛みの原因は重度の骨盤の傾きによって、腰部の配列が乱れ神経に慢性的に負担がかかったことによるものと考えられた。

第3~6腰椎はD6レベルと椎間板には最低でも15年以上前から負担がかかっている状態である。骨盤の重度の傾きによって背骨の配列は負担がかかりやすく乱れが生じてしまう。さらに、この状態を放置してしまうと生活の中で腰椎の椎間板には捻じれが生じてしまうため、下肢へ供給される神経の流れにも影響が生じ、腰部の筋肉は体を支えようと慢性的に過緊張の状態が続いてしまう。

左膝の痛みも、骨盤の傾きによる可動域制限によって膝関節に多大な負担がかかっていたものと考えられる。上半身の重さを左右の股関節の働きで二分しているため、骨盤の可動域制限によって左右の股関節のバランスが乱れてしまうと膝関節にも負担となったのだろう。さらに、腰部や骨盤の神経は下肢にもつながるため膝関節の損傷した部分の修復が十分にされたかったと考えられる。

右脚のしびれと痛み、左膝の痛みどちらも骨盤部のサブラクセーションを長年放置してしまったことが、今回の症状に繋がったと考えられる。

右脚の痛みとしびれで日常生活に支障をきたすほどで、骨盤部分での炎症が強くみられていたため腰部に絞ってアプローチを開始した。

サブラクセーション(根本原因)を取り除くことで左右の骨盤のバランスが整ったことと、神経の流れが正常に戻り自然と体が回復していったものと考えられる。

今後も引き続きケアを続けていきたい。

中島 恵

執筆者前田カイロプラクティック藤沢院中島 恵

新潟県東蒲原郡出身。柔道整復師の免許を取得後、整骨院に勤務。様々な講習会に参加している中で本来のカイロプラクティックの考え方に興味を持つようになり塩川スクールを受講する。カイロプラクティックで地域や社会に貢献したいという思いが強くなり、日本のカイロプラクティックの発展に尽力してまいります。

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