

”完全に断薬することができました!!”
40代の男性で、頭痛が始まったのは15年以上前。
当初は、デスクワークが続いた日の疲れだろう、と軽く考えていたと言います。
けれど数年が経つ頃から、痛みの頻度と強さが増え、仕事終わりに動けなくなる日も出てきました。
病院にも行き、脳や血管の検査を受けました。
結果は“異常なし”。
処方された薬を飲めば一時的に和らぐものの、
「薬が切れるとまた痛みが戻る」
という状態が延々と続きました。
家族との時間にも影響が出始めたとの事でした。
仕事を終えて帰宅し、本当は子どもと遊んだり、家族と食卓を囲んだり、奥様とゆっくり話したりしたいけれど痛みが強くなる日には、部屋で横になるしかなかったそうです。
「自分だけ寝ていて申し訳ない」
そんな思いも感じるようになってきたとおっしゃられていました。
仕事の面でも支障が出はじめて、
パソコン画面を見つめると目の奥がズキっと痛む。
企画会議の途中で集中力が途切れ、内容が頭に入らない。
それでも“頭痛くらいで弱音を吐いてはいけない”と、誰にも言えなかったそうです。
次第に、頭痛そのものも辛いけれど
「また頭痛が来るかもしれない」
という不安が大きくなっていきました。
原因が分からないまま、諦めかけていた頃に
仕事の取引先の方と話をしているときに
自身の頭痛のことを話してみたところ、
”その方も頭痛に悩んでたけど、カイロプラクティックで変わったとのことでした。”
それまでカイロプラクティックと頭痛は結びつかなかったそうですが、
もしかしたら自分も良くなるんじゃないかと思い色々と調べていくうちに当院のことを知り、
・痛みをなんとかしたい
・薬に頼らない生活に戻りたい
・家族との時間を取り戻したい
・不安のない生活を送りたい
そんな思いで当院へ来院されました。
頚肩部の過緊張
胸背部の過緊張
呼吸が浅い
頸部、腰部レントゲンにて椎間板の段階がD3~4と確認できたため週2回からのケアが好ましかったが、スケジュールの都合上週1回を目標にカイロプラクティックケアをスタートしました。
5週目(5回目のアジャストメント)では、薬を減らしたにもかかわらず頭痛の症状は軽減してきた。
頚肩部の筋緊張は落ち着いてきている。
ご本人にも笑顔が見られるようになってこられました。
9週目(8回目のアジャストメント)では、まだ完全に薬を飲まなくなったわけではないが頭痛の症状はほぼ消失したとの事。
14週目(13回目のアジャストメント)では、完全に弾薬できたとの事でした。
頭痛もほぼ消失。
かなりのお喜びの声をいただきました。
本症例の患者さんは40代の男性で、15年以上もの間、ほとんど毎日のように頭痛に悩まされていました。仕事中は集中力が続かず、家に帰っても何もできないほどつらい日が多く、睡眠の質も大きく低下していました。市販薬を飲むのが習慣になり、多いときは1日2〜3回服用することもありました。しかし病院で検査をしても脳や血管に異常はなく、いわゆる「一次性頭痛」と診断され、原因がはっきりしないまま痛みだけが続いていました。
ここまで頭痛が長期化すると、肩や首のこりなどの筋肉の問題だけでなく、脳が痛みに敏感になりやすい「痛みの記憶」が作られてしまいます。さらに薬を長期間飲み続けることで、逆に痛みを感じやすくなる「薬剤誘発性頭痛」が起きることもあり、薬が手放せない状態が続いていました。
この患者さんは、自律神経のうち「交感神経」(体を緊張させる働き)が強く働いている状態でした。体が常に戦闘モードになっているようなもので、筋肉は硬くなり血流が悪くなり、痛みを感じやすくなります。本来痛みを抑えるはずの脳の仕組みも弱くなり、少しの刺激でも頭痛が出る状態になっていました。
つまり、
「筋肉が硬くなる → 血流が悪い → 頭痛」
という単純な流れではなく、
「自律神経が乱れる → 体が緊張し続ける → 痛みがたまり、脳が“痛みがあるのが普通”と覚えてしまう」
という状態になっていたのです。
検査の結果、この患者さんは首の一番上の骨(C1:アトラス)にサブラクセーションがあり、後頭部の筋肉が強く緊張し、胸の動きも弱く、呼吸も浅くなっていました。これらはリラックスを司る「副交感神経」と関わりが深く、ここが働きにくくなると体は休めず、頭痛が治りにくくなります。
C1をアジャストメントすると、施術後には「呼吸がしやすい」「視界が明るい」「身体がポカポカする」といった変化が見られました。これは副交感神経が働き始めた時に起こる、よくある反応です。
さらに施術を続けることで、
筋肉の緊張がゆるむ
血流が良くなる
呼吸が深くなる
睡眠の質が上がる
脳が痛みに敏感にならなくなる
といった変化が積み重なり、薬に頼らなくても頭痛が起きない状態へ変化していきました。
15年以上、ほぼ毎日続いていた頭痛が、首(C1)と骨盤(腸骨)のサブラクセーションを取り除き、神経と脳が正常に働く身体に変わることで、根本から改善しました。
このことから、カイロプラクティックは「骨を動かす施術」だけではなく、神経の働きを整え、身体が自分で回復できる状態を作ることが目的であり、痛みを薬で抑える治療とは別のアプローチができると言えます。


執筆者細井カイロプラクティック細井 康隆
埼玉県さいたま市出身。2011年にスポーツトレーナーとメディカルトレーナーの資格を取得後、2014年に国家資格の柔道整復師資格を取得。接骨院・整体院での臨床と経営経験から多くのセミナー講師を務め、その参加人数は延べ2,000人以上を数える。その後カイロプラクティックと出会い、日本カイロプラクティックのパイオニアである塩川満章D.C.と塩川雅士D.C.が主宰である塩川スクールで学ぶ。2025年に卒業し、埼玉県さいたま市大宮区にて細井カイロプラクティックを開業。現在は本物の技術を提供するカイロプラクターとして、臨床で多くの患者様と真摯に向き合い施術を行う傍ら、塩川スクールでインストラクターとして後進の指導を行っている。