両肩が全く上がらない五十肩 | 塩川満章の技術を継承するカイロプラクティックグループ

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両肩が全く上がらない五十肩

両肩が全く上がらない五十肩

50代男性
主訴
両肩が全く上がらない五十肩
来院に至った経緯

5年前から右肩が上がらなくなり始め、整形外科で五十肩と診断を受けたのち理学療法士のもとリハビリを行なってきた。
最初は週3回から、3ヶ月ごとに週二回、週1回と頻度が減っていったが症状は全く変化せず、冬には上着を切ることが困難になっていた。
発症して約半年後から左肩にも同じ症状が出始め、その1年後から右手小指・薬指の痺れが少しずつ始まり、その後常に痺れている状態なった。
2年前からは本人曰く悪い姿勢でのデスクワークが長かったからか右股関節にも痛みが出始め、歩行が困難になり病院にも徐々に行かなくなっていた。
それからは歩行が困難なため、あまり遠出をすることは避け近隣の様々な治療法を試したが改善することはなく、どうにか良い方法はないかと探していたところyoutubeで塩川カイロプラクティックに出会った。
家からの距離もそこまでなく、これしかないと思い来院を決意した。

初診の状態
  • 01

    下部頸椎の浮腫と可動制限

  • 02

    両肩が完全に固まっており度上がらない

  • 03

    右仙腸関節の明らかな可動制限

経過と内容

今回のケースでは服を着れないほど腕が上がらず日常生活に支障が出ていたことに加え、痛みなども強く出ていたため週1回のペースででケアを始めることにした。

3回目の来院時には、股関節に痛みがあったのが、調子が良くなってきた。
また左肩の動きも徐々に出始め、60度程度しか上がらなかった方が80度程度まで上がるようになってきた。

6回目の来院時には左腕はだいぶ動きが出てきて、90度以上あげても痛みが出ないようになりなおかつ右腕も90度まではいかないが徐々に上がるようになっていた。

10回目の来院時には右肩の動きも出始め、左180度、右130度程度まで上がるようになっていた。
股関節の痛みも完全に抜け、日常生活でも感じることはなくなったとのことだった。

13回目の来院時にはだいぶ両肩の動きが出てきていて、服を着る時もほとんど気にしないで着れるようになっていた。
自分でもしっかりと動かせるようになり、左右180度以上動かしても問題ない状態まで回復していた。また、股関節も変わらず調子が良く、日常生活でも全く気にしないで生活できるようになっているようだった。

今後はまた再発を防ぎつつ、さらに状態を良くしていくために今も月に2~3回のペースで来院を続けている。


考察

肩関節の問題には様々なものが考えられる。五十肩やインピンジメント症候群、腱板損傷/断裂、石灰性沈着炎などがその代表例だ。
多くの肩関節の問題は原因がわからないことが多く、そのため肩関節周囲炎と一括りにまとめられることが多い。

今回のケースでは肩関節周囲炎・おそらく五十肩でしょうと診断を受けた患者様で、服を着ることが困難な状態になっていた。
また全ての角度で可動制限があり、肩関節が完全にロックし1つの岩のように固まってしまっていて、ほとんど動かない状態だった。
リスクマネジメントとして指先の痺れや強張りはあるものの、様々な病院でのいくつもの検査でも重大な危険をしめす兆候は見られなかった。

肩関節に関しては、下部頸椎だけでなく胸椎へのアジャストメントを始めてからはどんどん調子も上向いていった。
アジャストメントを続けていく中でサブラクセーションが取り除かれ、主訴をメインとした体全体と脳のやりとりがスムーズに行われるようになったことで自然治癒力が働き、症状の改善に至ったと考えられる。

「肩の問題だから〇〇」などといった、症状の強さや直接の関連性だけでアプローチを定めるのではなく、しっかりと5つの検査法を駆使して正確にサブラクセーションを見つけ、確信を持ってアジャストメントをしていくことが重要であると感じた症例だった。

高島 克哉

執筆者塩川カイロプラクティック治療室高島 克哉

神奈川県川崎市出身。横浜市の整体院に勤務後、世田谷区で開業。自分の治療法に確信が持てず、様々な治療法を模索し多くの講習会に参加。そんな中、偶然塩川雅士D.Cの記事を読んだことをきっかけにカイロプラクティックの持つ無限の可能性に衝撃と感動を覚える。その後塩川カイロプラクティックスクールに参加し、研修を経て正式に入社。現在は治療にあたりながら塩川スクールのインストラクターを担当する。

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