ヨガの前にカイロを受けることが日課で整っています!
中学の頃、ブリッジの動作で首を捻挫して以来、30年以上にわたって首や側頭部のコリに悩まされてきた。特に側頭部の凝りは尋常ではなく、首の張りも左右で大きな差があり、常に違和感を抱えながら生活していた。身体全体も硬く、特に右股関節の付け根に痛みが出るようになってからは、日常の動作だけでなく、楽しみであるヨガの時間にまで影響が出るようになった。
ヨガは心身を整える大切な習慣で、前屈や開脚、ひねりのポーズなどに挑戦しているとき、本来なら深い呼吸とともにリラックスできるはずが、股関節の痛みが気になってしまい、集中できないことが増えていた。「もっと自由に伸びたいのに、股関節が邪魔をする」「気持ちよく身体を開きたいのに、痛みがブレーキになる」
そんな葛藤が積み重なり、ヨガの楽しさが半減してしまっていた。
また、首や側頭部の凝りが強いことで、夜はなかなか寝付けず、途中で目が覚めてしまうこともあり、朝起きても疲れが残っているような感覚が続いていた。睡眠の質が落ちたせいか、日中も集中力が切れやすく、仕事や生活の細かい場面で不便を感じるようになった。さらに家族との外出や車の運転の際にも腰や股関節の違和感が気になり、心から楽しめない場面も増えていた。
過去には今より体重が10kg重かった時期に不整脈や高血圧を経験したこともあり、「このまま身体が思うように動かなくなったらどうしよう」という健康への不安が頭をよぎることもあった。ボクササイズを続けていた頃は首や股関節への負担が強く、結局やめざるを得なかった経緯もあり、「また好きなことが制限されてしまうのではないか」という焦りもあった。
本当はもっとヨガを楽しみたいし、股関節や首のことを気にせずに伸びやかに動きたい。家族と出かける時間をもっと心から楽しみたいし、車の運転や日常生活の動作も気にせずスムーズにこなせるようになりたい。そんな願いを叶えるために、根本から身体を整え、しなやかに動ける自分を取り戻したいと思い、来院を決意した。
右股関節に痛み
右腰部脊柱起立筋の過緊張
歩行時の鼠径部の痛み
後頭部・側頭部の筋肉の緊張と浮腫
初診時には、ヨガをしたりストレッチする際に気になる股関節痛が目立っていた。検査をすると、右腰部脊柱起立筋の過緊張や右の仙骨に炎症の兆候である浮腫も確認ができた。また、後頭部や側頭部に筋肉の緊張やむくみがみられる。レントゲンにおいては、腰部側面像において、L5の椎間板はL1の椎間板D3と神経の機能に問題が発生してから約5~10年程度の時間が経過していることが確認でき、頚部側面像においてもC7の椎間板はD3~4と神経の機能障害が慢性化し始めている段階がであることが確認できる。
そのため、初期集中期として週に2回のペースを提示するも仕事の関係で週にどうしても1回しかお越しになれないとのことでケアをスタートした。
2週目(3回目のアジャストメント)では、股関節があまり気にならずにヨガをすることができたそう。歩いていても違和感がそんなに感じられない。
7週目(7回目のアジャストメント)では、股関節を一切気にせずに生活をすることができるようになった。ヨガも満足にできていて、ボクササイズも始めることにした。これまで股関節のアジャストメントは一回もしていない。また、これまで感じていた頭の重さが感じなくなった。後頭部や側頭部の浮腫と緊張はほとんど消失している。
18週目(13回目のアジャストメント)では、股関節のことは全く気にするそぶりがなく、仕事の忙しさに目まぐるしい日々を送っているようであった。
現在はヨガやボクササイズを快適に行うためにメンテナンスとしてケアを続けている。
今回の股関節痛の原因は、股関節そのものではなく、骨盤の歪みや動きの悪さにあったと考えられます。特に右の仙腸関節という、骨盤の中でも体を支える重要な関節の動きが悪くなっており、その結果として周囲の神経に負担がかかり、股関節に痛みとして現れていました。
股関節の痛みは、必ずしも股関節自体の問題で起こるわけではありません。股関節は腰や骨盤の神経によって働きをコントロールされているため、骨盤が不安定になると神経の働きが弱まり、その影響で股関節に負担が集中し、痛みが出ることが多いのです。
また、股関節の変形は急に起こるものではなく、長い時間をかけて体が環境に適応していく中で徐々に変化していくものです。今回のケースではそのような変形は見られず、根本的な問題は骨盤の機能低下にありました。
検査では、右仙腸関節の可動性の低下と、仙骨のねじれが確認されました。これによって股関節に向かう神経の働きが弱くなり、周りの組織が回復しにくい状態が続いていたと考えられます。
ケアでは股関節そのものにはアプローチせず、骨盤と仙骨の調整だけを行いました。それにもかかわらず股関節の痛みが改善したことから、痛みの原因が股関節ではなく骨盤にあったことが明確になりました。
経過としては、3回目のケアで既にヨガを問題なく行えるまでに改善し、歩行時の違和感もほとんどなくなっていました。7回目には痛みを気にせず日常生活を送れるようになり、ヨガに加えてボクササイズも始められるほどに回復しました。13回目の頃には股関節の痛みは完全に消え、日常生活で気になることは一切ありませんでした。
身体には本来、自分で治ろうとする力が備わっています。しかしその力を十分に発揮するためには、神経を通して脳と身体が正しくつながっていることが重要です。骨盤の安定はその回復力を引き出すための土台であり、今回の症例はその重要性を改めて示してくれるものでした。

執筆者塩川カイロプラクティック関野 貴友
1999年、大阪府生まれ。19才より東海大学トレーナー専攻及び東京衛生専門学校のダブルスクールを行い、共に優等で卒業。鍼灸あん摩マッサージ指圧師を取得。のちに睡眠専門治療室NEOCHIを開業。2023年よりシオカワスクールのインストラクターを務め後進の育成にも力を入れている。