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ばね指

ばね指

激しい痛みで仕事ができなくなり、病院で手術を勧められていたばね指が改善

60代男性
主訴
ばね指
来院に至った経緯
5−6年前から右肩が動かなくなった。最初は動かす時だけ痛みがあったが、徐々に痛みが強くなり常に痛みがあるようになった。
また、それに伴い左手の腱鞘炎とバネ指の症状が出始め、毎日痛み止めを飲まないと痛みで仕事ができないほどになり、医師からは手術をするように言われていた。
なるべく手術は避けたいという思いがあったが、痛みは悪化していく一方だった。そんな中で何か手はないかと探していたところyoutubeで当院を知り来院を決めた。
初診の状態
  • 01

    右肩の可動制限

  • 02

    上部頸椎の過緊張

  • 03

    常に右耳に耳鳴りがある

経過と内容
今回の患者は左手の腱鞘炎とばね指がり、手術を勧められるレベルまで進行していたことに加え、副訴として5-6年間常にある肩の痛みや毎日のように左足がつる、常に強い耳鳴り、左臀部からハムにかけての坐骨神経痛があるなど様々な症状が出ていた。
レントゲン評価ではL4-5の椎間板レベルがD5とかなり慢性化していた。また下部頸椎はC5の椎間板レベルがD4に加え、変形としてC5-7間にDISH、その他中部胸椎にも椎体の変形が見られたりなど、全体的に慢性的な負担がかかっていたことが考えられた。そのためまずは週2回のペースからのケアを提案した。仕事上来れる週と来れない週があるため、出来る限り週2回のペースでケアを進めていくことにした。
3週目のアジャストメント(3回目のアジャストメント)では、仕事中痛み止めを飲まなくてもなんとか仕事ができるくらいにまでばね指の痛みが変化してきた。睡眠中に足がつって起きてしまう頻度にも変化が見られた。また、結滞動作も少しできるようになっていた。
7週目のアジャストメント(7回目のアジャストメント)では、睡眠中に足がつって起きることや耳鳴りを感じることがほとんどなくなっていた。
腱鞘炎やばね指も痛みがなくなり、仕事も普通にこなせるようになったとのこと。
このタイミングからずっと残っていたC7のアジャストメントも入れ始めた。
11週目のアジャストメント(11回目のアジャストメント)では、肩の可動域が少しずつ広がってきたが痛みは残る。
右肩はASのドロップを続けているが、顕著な変化は見られないため下部頸椎にアジャストメントを続けながらドロップも平行して行い、様子を見ていくことにした。

考察
今回のケースでは右肩に痛みがあったり左手に腱鞘炎とばね指があったりなど、腕に関する症状も多かったことに加え、耳鳴りや左足がつるなど全体に症状が出ていた。
副交感神経のアジャストメントを続けていく中で、ばね指、坐骨神経痛、夜中に足をつって起きてしまうなどの症状に変化が見られたが、坐骨神経痛や足の問題は外傷がない限り骨盤が原因となっている場合が多い。
ばね指や腱鞘炎は筋の過緊張によって引き起こされているケースも多いため、今回は副交感神経領域に絞ってアジャストメントを行った結果、症状の改善につながったと考えられる。
耳鳴りに関しては、そもそも音は外耳から中耳、内耳、脳へと伝わる。外耳は音を集めて鼓膜を振動させ、中耳はその音を内耳に伝え、内耳は振動を電気信号へと変換させ脳に伝える。この一連の電気信号が神経によって運ばれ、音を認識することができる。
サブラクセーションが起こることで聴覚を司っている神経に障害が起こることや、自律神経の乱れによって正確な音の電気信号を脳に伝えることができない状態が続く。
この音を伝える過程の神経に異常が生じた状態が「難聴」で、耳から脳に伝わる電気信号が少なくなり、脳が音の感度を上げようとして本来であれば受け取らなくても良い電気信号まで脳に伝わってしまうことで耳鳴りが引き起こされる。
今回は様々な症状が混合して起こっているケースだったが、優先順位を決めてアジャストメントを続けたことでばね指に加え、腱鞘炎・耳鳴り・左足が攣るなどの様々な症状の改善につながったと考えられる。
高島 克哉

執筆者塩川カイロプラクティック治療室高島 克哉

神奈川県川崎市出身。横浜市の整体院に勤務後、世田谷区で開業。自分の治療法に確信が持てず、様々な治療法を模索し多くの講習会に参加。そんな中、偶然塩川雅士D.Cの記事を読んだことをきっかけにカイロプラクティックの持つ無限の可能性に衝撃と感動を覚える。その後塩川カイロプラクティックスクールに参加し、研修を経て正式に入社。現在は治療にあたりながら塩川スクールのインストラクターを担当する。

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