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お尻のぴりぴりした痛み

お尻のぴりぴりした痛み

友人と旅行に行くことが目標

60代女性
主訴
おしりから下のピリピリ感、めまい
来院に至った経緯

約4年前から腰痛を自覚し、日常生活のあらゆる場面で違和感を感じるようになった。特に、午後に痛みを感じ、動作では長時間の座位や就寝時には痛みが増し、快適に過ごすことが難しくなっていた。そのため、日常のちょっとした動作にも気を遣うようになり、常に腰の不調を意識せざるを得ない状態が続いていた。

これをきっかけに、隣町の整体院で施術を受けたものの、期待したような改善は見られなかった。病院で診察を受けたところ、「年齢相応の変化」と診断され、湿布と痛み止めの処方のみで根本的な治療にはならなかったため、自身に合った改善策を探し続けていた。

来院の10日前からはお尻にしびれが出現し、不快感がさらに増した。以前、友人に勧められた整体院にも通ってみたが、一時的な軽減はあっても根本的な改善には至らず、悩み続けていた。

カイロプラクティックには以前から興味があったが、「首を矯正するのが怖い」というイメージがあり、不安を感じていた。特に、頚部のスラストに対して強い苦手意識があり、施術を受ける際には慎重な対応が必要だと考えていた。

また、めまいにも悩まされている。めまいの症状自体は30代から続いており、特にひどい時には歩行困難や嘔吐を伴うほどの重い症状に悩まされていた。令和6年11月には良性頭位性めまい症(BPPV)と診断され、5日間入院した経験もある。

首の調子も悪く、特に右回旋が困難であり、日常の動作にも支障を感じることが増えていた。メリスロンを服用しながら対応していたが、首を振るとめまいが誘発されるため、動作にも慎重にならざるを得なかった。

長年続く腰痛やめまいにより、日常的なストレスも増えていた。少しでも痛みを軽減し、ストレスを減らすことで、より快適な日常を送りたいという強い思いがあった。また、できることであれば、国内旅行(特に温泉)に行き、心身ともにリラックスできる時間を持ちたいと願っていた。

他の症状としては不眠症がある。不眠症は30代から悩まされている。寝起きは良いが、長く寝ることが出来ない。具体的にはどんなに眠くても、5時間程度の睡眠が限界。もう少し体を休めたいとの事。

初診の状態
  • 01

    腰部起立筋・左殿部の過緊張

  • 02

    体幹前傾位

  • 03

    右長下肢

  • 04

    右殿部平坦

経過と内容

初診時の視診では、右長下肢と右殿部の平坦化が確認された。体表温度検査では、S2、C1に異常反応が見られ、左右の温度の誤差が確認された。静的触診では、右PSIS下端の内側にくぼんだ浮腫感と、右アトラス横突起の圧痛が認められた。動的触診では、右SIとC1の可動制限が見られた。初回から「首の矯正は怖い」との要望があったため、C1に対してはポンピングで対応。以降はポンピングもしくはニーチェストテーブルにて対応。レントゲンから週2回の通院ペースを提案したが、本人の希望により週1回から施術を始めた。

3回目のアジャストメントでは、首の可動域が改善し、動かしやすくなっているとの事。また、お尻のしびれ感はまだまだあるが、少し軽減している。足先の感覚が戻ってきたように感じる。ただし、座っていると腰の痛みはまだ強く感じる。

7回目のアジャストメントでは、全体的な調子が良好になっているように感じているとのご報告を頂いた。首や腰の緊張感も以前に比べると柔らかくなっている。また、めまいの気持ち悪さが軽減していることも自覚した。全体的なサブラクセーションの兆候が軽減している。しかし、この後風邪を引いたため、2週間来院が出来なかった。しかし、その後もサブラクセーションの兆候が元に戻るということはなかった。

11回目のアジャストメントでは、首の調子がさらに良好であり、可動域も改善している。後ろを振り向くことも以前は制限があったが、現在では無理なく動かせていけるようになった。また、めまいの頻度が明らかに減少し、「気持ち悪さ」が軽減している。ここ最近はめまいは起きていない。腰痛もほぼなく、お尻のしびれもあまり感じない。これなら春先に旅行に行けると喜んでいただけた。ただし、座る時間が長いと両足のしびれが発生する。

サブラクセーションを進行させないこと、日常生活や旅行といった趣味を楽しむことを目的にメンテナンスを提案し、現在では2週間に1回のペースで来院している。


考察
岡芹 侑哉

執筆者OKA接骨院・鍼灸院・カイロプラクティック岡芹 侑哉

1993年、埼玉県出身。柔道整復師・鍼灸師の免許取得。接骨院・鍼灸院・整形外科の研修後、接骨院を開業。塩川スクールにてトムソン教室、クレニオセラピー、上部頸椎ボディドロップターグルリコイル、Gonstead seminar修了。現在、塩川スクールの検査のインストラクターとしてカイロプラクターの育成に携わる。

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