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耳鳴り、肩こり、頭痛

耳鳴り、肩こり、頭痛

辛かった耳鳴りが緩和してきた

40代女性
主訴
耳鳴り、肩こり、頭痛
来院に至った経緯

2か月前から右耳の耳鳴りが治まらなくなった。以前より耳鳴りは頻繁に起こっていたが、すぐに治まっていたが、今回は治まらなかったため病院を受診した。検査をしても原因ははっきりと分からず、薬を処方してもらい服用していた。

耳鳴りの状態は日によって違い、レジの音など生活音が耳、頚の辺りから頭部全体に響いてしまう。さらに、外出すると2時間ほどで首から肩にかけての筋肉の強い緊張、そこから頭痛を発症し耳鳴りもより強くなってしまうため電車での移動や外出を控えていた。常に頭痛薬を持ち歩いて頭痛が出てきたら薬を服用し対処している状態だった。

インターネットで耳鳴りのことを調べていてカイロプラクテックを知る。外出すると症状が強くなるため自宅近辺で検索し、来院に至る。 

初診の状態
  • 01

    頚椎から背中にかけて過緊張

  • 02

    左アトラス部、後頭部の過緊張

  • 03

    腰部脊柱起立筋、臀部の過緊張

  • 04

    左仙腸関節の可動域制限

経過と内容

初診時の状態は左側の仙腸関節には明らかな可動域制限がみられた。
レントゲンでは、腰部がD3レベル、頚部はD5レベルと慢性的な段階と確認できたため、初期集中期の目安として週2回のケアを提示したが、仕事の関係で週1回のケアから始めた。

2週目(2回目のアジャストメント)では、用事があり外出したが半日外出していると首から肩が張り、頭痛が出ていたが帰りに少し頭痛を感じた程度で、外出中は手放せなかった頭痛薬を飲まなくても帰宅できた。

4週目(4回目のアジャストメント) では、2日間外出をしたが頭痛は出ず、耳鳴りの症状も強くならずにいる。耳鳴りが常にあったため、気になり不安とストレスから体に疲労感を感じていたが、緩和してきたため心身ともに変化がみられた。

5週目(6回目のアジャストメント)では、長時間外出しても頭痛は発症せず、経過良好。

9週目(9回目のアジャストメント)では、連日長時間外出しても首から肩の痛みは全く感じずにいられた。耳鳴りも音が小さくなり日常生活でも気になる時間が明らかに減った。 

 


考察

今回の耳鳴りの原因は、自律神経が乱れたことによるものと考えられる。

自律神経の乱れによって交感神経と副交感神経のスイッチがうまく切り替えが出来ない事で、聴覚を司る神経が上手く伝達できず正確な音の電気信号を脳へ伝えられない状態が続いてしまっていることである。 その結果、脳は音の感度を上げようとして、本来であれば受け取らなくてもいい電気信号まで脳に伝わってしまい耳鳴りを引き起こしてしまう。
音は外耳から中耳、内耳から脳へと伝達される。外耳は音を集めて鼓膜を振動させ、内耳はその音を内耳に伝える。内耳は振動を電気信号へと変換させ脳に伝えている。その電気信号によって音を認識することが出来るが、その電気信号を運ぶのが神経となる。
聴覚を支配している神経は内耳神経と呼ばれるが、内耳神経は副交感神経支配の領域であるため、副交感神経領域でのサブラクセーション(根本原因)によって引き起こされたものと考えられる。

肩こりは、肩こりの原因は二つ考えられる。一つは、骨格のバランスの乱れによって、頭部を支えられなくなり筋肉化が緊張となってしまうものと、もう一つは自律神経の乱れによって筋肉が過緊張状態となってしまうものがある。今回の首こり・肩こりは自律神経の乱れたことによるものと考えられた。外出中に症状が出やすくなるため、体の土台である骨盤のサブラクセーション(根本原因) はとても影響があると考えられた。

頭痛は、外出時に肩こりが強くなると頭痛が出てくることから、骨盤部でのサブラクセーション(根本原因)と、自律神経のバランスの乱れによって体が過剰に反応してしまい症状に繋がったと考えられた。

検査では骨盤と上部頚椎部分で体表温度検査で左右の温度の誤差、浮腫感を強く確認したため、副交感神経に絞ってアプローチを開始した。

アジャストメントによりサブラクセーション(根本原因)が取り除かれ、骨盤のバランスが整い、神経の流れが正常に戻ったことで、症状の改善に繋がったと考えられる。

神経の流れを整えて体の情報を脳へ届けることの重要性が確認できる症例である。

中島 恵

執筆者前田カイロプラクティック藤沢院中島 恵

新潟県東蒲原郡出身。柔道整復師の免許を取得後、整骨院に勤務。様々な講習会に参加している中で本来のカイロプラクティックの考え方に興味を持つようになり塩川スクールを受講する。カイロプラクティックで地域や社会に貢献したいという思いが強くなり、日本のカイロプラクティックの発展に尽力してまいります。

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