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線維性筋痛症

線維性筋痛症

原因不明と言われた関節の痛みが解消!

20代女性
主訴
線維性筋痛症、不眠症、腰の痛み、手首の痛み
来院に至った経緯
社会人になってから体の節々がどうしようもない痛みに襲われてしまった。
鎮痛剤を服用、塗布しても我慢できず、内科に行くと線維性筋痛症と診断される。
鎮痛薬を再び処方されるものの、何か解決策はないかと医者に相談すると、鍼灸やカイロプラクティック、東洋医学など代替医療を試してみると良いと推奨された。
それらをインターネットで調べているうちにカイロプラクティックを見つけ、受けてみようと決意し来院に至った。
初診の状態
  • 01

    仙骨全体に浮腫(S3を中心に広がる)

  • 02

    T2-5の胸椎後弯減少(ディッシング)

  • 03

    肘や膝、足首、手首など節々に痛みがある

経過と内容
線維性筋痛症になってから現在まで2年以上が経っており、また不眠症などの自律神経症状も重なっていることから、週2回のケアを推奨した。
お仕事の都合上、予約が当日か前日にしか取れないとのことで、不定期ではあった。
2週目(3回目のアジャストメント)の頃には、節々の痛みがかなり減少した。どちらかというと不眠症の方が気になってきてしまった。
痛みのせいで眠れなかった習慣がなかなか消えないとお悩み。
睡眠時間は施術をした日は1時間くらいは眠れる。
また、手首の痛みと腰痛も気になる。
8週目(9回目のアジャストメント)の頃には、最初にあった仙骨のスポンジ状の浮腫、右の胸鎖乳突筋の緊張は軽減していた。ナーボスコープの針の揺れも小さく緩やかになってきている。
一番緩和しているのは腰痛で腰が痛くて眠れないことはほとんどない。
睡眠時間は2~3時間くらいは眠れるようになった。手首の痛みは残っている。
11週目(20回目のアジャストメント)の頃には、節々の痛みはなし。
睡眠時間は4時間前後に落ち着いてきている。
手首の痛みがなかなか緩和しない。
仕事の都合上大きなものを持ったり、PCとマウスを長時間(15時間以上)使うためあまりにも手首の負担が大きい。この回からT1PRのリスティングを追加する。
13週目(25回目のアジャストメント)の頃には、手首の痛みも少しずつ緩和してきており、睡眠も安定している。
今後も同様のケアを進めていく。

考察
人間の体は脳、脳から出た脊髄、末梢に伝わる神経を通じて連絡を取り合っています。この患者様のように膝や肘で感じた”節々が痛い”という情報も、脳で理解し、そしてまた体へと伝わります。
その情報を脳が得ることで、人間は本来持つ治癒力によって、痛みを軽減させたり、炎症を抑えたりすることが可能になるのです。
ところが、その神経の通り道である背骨の傾きや変位、その間隔を保持する椎間板のストレスなどが重なると、脳と体の連絡は完全なものではなくなってしまいます。
そうなると節々の痛みはなかなかおさまることはありません。仮に鎮痛薬などで抑え込んでも、根本的な原因を取り除いているわけではないので事態の解決を先送りしているだけになってしまいます。
ですから、今回の患者様のように、節々が痛いからといって、そこだけに着目するのではなく、根本的な神経の圧迫はどの場所で起こっているのかを選定しアジャストメントをしていくことが大切になります。
今回の患者様は大きく分けて2つの問題がありました。
1つ目は節々の鋭い痛みによる苦痛。
2つ目は痛みによって眠れず、結果的に不眠症になってしまった。
というものです。
先に述べたように、神経の圧迫によることで、節々の痛みが正常に脳に伝わっておらず、鎮痛がスムーズに行われていないと考えます。また”鋭い痛み”というのは、人間のコントロールをしている自律神経のうち副交感神経という神経に問題が発生した際に起こる痛みの部類になります。
2つ目の不眠症に関しましては、痛みによって眠れないことが長期化したことで起こった習慣性の不眠に加えて、睡眠のコントロールも行なっている自律神経系の問題も関与していると考えられます。これもまた痛みと同様に副交感神経の問題として分類されることが多いです。
頚椎のうち脳により近い、上部頸椎、そして骨盤は副交感神経と密接な関係があります。
実際にこの患者様は、仙骨に範囲の広いスポンジ状のブヨブヨした浮腫、そして可動域制限、圧痛が見られました。また、右の胸鎖乳突筋の過緊張があり、第一頚椎の可動域制限、そしてそれらの部位の体表温度の測定を踏まえ、副交感神経のエリアに絞ったアジャストメントを遂行することとしました。
そのような施術を継続していくことで、脳と体の連絡は正常に取れ始め、節々の痛みは落ち着いていき、睡眠時間も安定して取れるようになっていきました。
またこの患者様は、本職は調理師でありながら、プロゲーマーとして活躍されています。
通常の会社員でしたら、8時間〜10時間程度のPC操作で済むことが多いと思われますが、今回の場合、24時間通してキーボードやマウスを激しく操作することがあり、それを高校生の頃から続けていました。
また調理師というのも、介護施設の調理師であって、大量の料理を作るために、大きな鍋などの道具を持つこともあり、手首の負担は計りしてないもので、最後の最後まで手首の痛みは取れにくかった状態でした。
中盤までは、副交感神経領域の第一頚椎や骨盤にフォーカスしたアジャストメントのみにしていましたが、頚椎の安定を図ることで、手首に伝わる神経を正常に働くようにしたいと考え、途中から可動域制限があり、かつ体表温度測定においても問題のあった胸椎の1番のアジャストメントを加えることとしました。
実際にそれからは、手首の痛みも落ち着いてきましたが、あまりにも手首の負担が日常的に強いため、継続的に今後もケアをしていくという提案をさせていただきました。
節々が痛いからと言って、それぞれに固執して施術するのでは鎮痛薬を飲むことと大差なく、その場凌ぎになってしまいます。
今回のようにまずは、問題となる自律神経の安定を最優先とし、その上で適宜、局所の施術を加えていくことが根本的な改善へとつながると、改めて体感できる症例でありました。
関野 貴友

執筆者NEOCHI関野 貴友

1999年、大阪府生まれ。19才より東海大学トレーナー専攻及び東京衛生専門学校のダブルスクールを行い、共に優等で卒業。鍼灸あん摩マッサージ指圧師を取得。のちに睡眠専門治療室NEOCHIを開業。2023年よりシオカワスクールのインストラクターを務め後進の育成にも力を入れている。

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