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右手の痺れ

右手の痺れ

70代男性
主訴
右手の痺れ
来院に至った経緯

来院の1ヶ月前に突然、右前腕背側および右第2指指先の痺れが発現し、就寝時仰臥位の姿勢を取ると30秒程度で痺れ痛みにより一定時間で姿勢を変えないと寝ることが困難、また、食事の際に手の痺れで茶碗を落としそうになるなど支障があでてしまっていた。2日ほど湿布や市販の痛み止めを内服して様子をみていたが、症状の改善はみられず、近所の整形外科を受診したところ、神経の圧迫と診断される。治療として、痛み止めの処方、リハビリのマッサージ療法と牽引療法にて加療するも症状の改善がみられず、困って他の治療をネットで探していたところカイロプラクティックを知り、施術を受ける為にシオカワグループの施術者を探し当院へ来院する。

初診の状態
  • 01

    亀背

  • 02

    C7・T1浮腫

  • 03

    右肩挙上制限

  • 04

    腰部伸展制限

  • 05

    仰臥位姿勢困難

経過と内容

初診時、外見的に亀背による胸椎の後彎、下部頸椎と下部腰椎の浮腫、圧痛、可動制限が見られ、体表温度検査では特に下部頸椎、胸椎部の左右差が見られた。

4週目(4回目のアジャストメント)後、就寝時に痺れが軽減し仰臥位で寝れるようになる。

6週目(6回目のアジャストメント)後、痺れの範囲が前腕部橈側部に狭くなり第2指の指尖の症状のあまり気にならなくなる、日常生活でも食事は通常通りになり支障が少なくなったとのこと。

11週目(10回目アジャストメント)後、ほぼ痺れ症状が消失、亀背による姿勢が気になるも日常生活には支障がなく、本人も症状改善をしたと自覚的であり、状態の維持のためにメンテナンスを勧める。

14週目(13回目アジャストメント)、メンテナンスを勧めたが、ご本人から症状がなく様子を見たいとして施術を終了とする。

 

 

 


考察

右手の痺れで来院された患者様です。

突然、右手が痺れ、食事でお皿などを持つことのが困難や、就寝時の右手の痺れと痛みで眠ることに支障をきたしていました。

痺れの原因は、神経が圧迫されること、ビタミン不足などの代謝異常、神経の病気や感染症などが考えられます。

今回のケースは、内科的な病気既往はなく、神経の感覚領域が頸椎と一致していることから、頸椎部の神経圧迫による痺れではないかと考えました。

頸椎の6番をアジャストメントすることで痺れが軽減することができました。

また、長年姿勢不良で胸椎や腰椎の動きが出ていないために、頸部の負担につながっているとも考えられた為、腰部のアジャストメントをすることで頸部の負担を軽減したと考えられる。病院では手の痺れは頸椎の問題を解決するために、頸部のマッサージや牽引療法を行ったが症状の改善がみられなかったのは、腰部の問題があったのだと考察する。

神経は脳から脊椎を通って骨盤まで通っている。痺れや痛みは、神経伝達がうまく機能していないことと考えると、手が痺れているから首をみるなど部分的な問題としてみるだけではなく、神経が通っている脊柱全体をしっかりと検査をして問題解決することが重要だと考えることができた症例でした。

 

香山 大樹

執筆者鶴沢接骨院香山 大樹

千葉県千葉市出身。柔道整復師、鍼灸師、マッサージ師の資格を取得、整形外科、接骨院の勤務を経て、2008年6月に鶴沢接骨院を開業、外傷やリハビリを中心に勉強をしてきたが、臨床での不定愁訴への対応、根本原因へのアプローチを学ぶ為、シオカワスクールにて学びの機会を得て、カイロプラクティックの可能性に感銘を受け、現在インストラクターとして仲間とともにカイロプラクティックの素晴らしさを伝える為に従事している。

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