講演を通して
私は、かかりつけの歯科医としてT先生という方に長年歯の治療をしてもらっている。最近になってT先生の腰痛が悪化したということで、逆の立場になり、私がT先生の治療を行うことになった。
T先生はカイロプラクティックを受ける前に、いろいろな治療を試みたそうである。しかし、なかなか治らないということで最終的に私のカイロプラクティックを受けることになった。一人では動くこともできなかったために、娘さんが付き添われてきた。
私は知り合いの医師にレントゲン写真をとってもらい、骨組みの構造を調べ、腰痛の原因が背骨のずれが原因であることを説明した。施術を行うと、みるみるうちに腰痛は治った。T先生はその治りの早さに感銘し、ぜひロータリークラブで講演してもらいたい旨の要請を私にしてきた。
快く承諾し、私は11月14日にロータリークラブで、わずか30分の時間ではあったが、人間の持つ治癒力とカイロプラクティックの関係についての講演を行った。翌日にはロータリークラブのT元会長から早速お礼のファックスが入り、会員の皆様から感激した旨の報告があったとの知らせがあった。
私は今までブラジルのロータリークラブや日経商会議所、さらには外国の大学病院などで講演を行った。聴衆は、西洋医学との違いやカイロプラクティックの哲学に感銘される。
韓国では約5名の整形外科医がアメリカでカイロプラクティックを学ぶきっかけを作り、マカオ大学病院ではカイロ科も作られて患者に貢献している。ブラジルのロータリークラブでは前ボクシング世界チャンピオンのジョフレ氏も来てくれた。ある時、そこで知り合ったお金持ちの夫人から私に、彼女の家まで往診してほしいという依頼があった。往診に行くと、門が2ヶ所あり、それぞれに門番がいるほどの豪邸であった。その後たびたび往診することになり、私をとても大切に扱ってくださった。
私のクリニックを訪れた人でもう一人印象に残る人は外国人警察長官の高倉さんである。私が飛行機に乗るたびに警察の車で飛行機の中まで送ってくれた。ブラジルでは日本商工会議所会頭の広川さんにはとてもお世話になった。
日本の宝ベルモントの初代社長と友達であり、私がブラジルに行くことになった時に大阪のタカラベルモントの本社で先代社長に面会したが、ブラジルでの広川会頭に対する信頼がよく感じられた。
私はアルジャの会頭の別荘によく招かれた。特にブラジルの野生の肉にはびっくりした。
脂肪が少なく私でも1キロも食べることができた。とにかく講演を通していろいろな人に出会った。