カイロプラクティックを通して世界の一流の人や相撲や野球などのプロスポーツ選手に会って、治療する機会に恵まれた。特に相撲の力士達は、よく通ってくれた。横綱、大関はもとより、多くの入門したての若手など、カイロプラクティックを通して友人になった。特に印象深いのは、軽量であった旭道山関（当初50～60キロ）や日馬富士関（当初60キロ）が強くなったことである。

伊勢ヶ濱親方（元横綱・旭富士）は、まだ大関になる前の日馬冨士関を私に初めて紹介した時にすでに将来強くなることを予見していた。彼は小柄だったため、私はそうなるとは予想もしていなかったのだが、実際に彼が大関にまで上り詰めたのには、驚かされた。

初代・貴乃花関には、よく地方場所についていった。そういった縁もあり、彼が引退した後に、NHKで『さよなら大関貴乃花』という番組にて私が貴乃花関を矯正するところが放映された。

私が力士を矯正しているところは、日本テレビの『寺尾物語』でも放送された。カイロプラクティックはプロスポーツ選手にとっても有用であり、多くの選手にもっと利用してもらいたいと思っている。脊椎がずれて、神経圧迫を起こすと筋肉に異常が起こり、力を発揮できなくなる。

私の友人のレロイ・ペリーは、大きな陸上の大会において選手が競技に臨む前に、カイロプラクティックの矯正をしてから走らせる。バルセロナオリンピックの金メダリストであるリロイ・バレルも、世界陸上において競技の前にペリーの矯正を受けているのを見たことがある。

芸能界や歌手の方も多数私の治療室を訪れている。デーモン小暮さんはよくショーに招待してくれる。一度、デーモン小暮さんの一日というタイトルでテレビに出たことがある。とても才能がある人で歌も、舞台も観客を夢中にさせるノウハウを持っているまれに見るエンターテイナーである。

俳優の渡辺裕之さんは、よく患者を紹介してくれる。おそらく芸能界で一番カイロプラクティックを理解している方だと思う。先日も行きつけの歯科医院でぜんぜん知らない人にカイロプラクティックのことを話し、紹介してくれた。

私の経験では、人間には3種類のタイプの人がいる。最初のタイプはクローズエックスタイプ（CX）でまったく他の友人へカイロプラクティックを紹介しないし、痛みのある時だけカイロプラクティックを訪れる。二番目のタイプは、カイロプラクティックを説明した時のみ興味を示し、自分と同じような症状の人だけ紹介する。三番目のタイプは、健康に対して興味を示し、カイロプラクティックの話をすると非常に興味を示し、進んでいろいろな文献を読み、どのような治療法であるかを勉強する。

カイロプラクティックを予防医学として、症状があるなしにかかわらずカイロプラクティックを受ける。すなわち健康な体をもっと健康にという考えが基本になっている。そのために自分に良いことを友人に率先して紹介する。

このような人はジムに通ったり、ジョギングしたりして常に健康に関して興味を示し、自分でも良いことをどんどん実践している。私も3番目のタイプの人生を目指しているが、なかなか難しい。それでも私の患者の多くの人がこのタイプである。